東京株式（大引け）＝１５３円高、朝安後に切り返し３万２０００円台回復

　２３日の東京株式市場は日経平均株価が朝安後に切り返し、後場は一段と強含みで推移した。引け際に若干緩んだものの、３万２０００円台に乗せほぼこの日の高値水準で引けた。

　大引けの日経平均株価は前営業日比１５３円５５銭高の３万２０１０円２６銭と３日続伸。プライム市場の売買高概算は１０億６５１万株、売買代金概算は２兆５０９３億円。値上がり銘柄数は１４１０、対して値下がり銘柄数は３５４、変わらずは７０銘柄だった。

　きょうの東京市場は朝方はリスク回避ムードにあったが、日経平均は安く寄り付いた後に一貫して戻り足を示した。前日の米国株市場では金融株の下げが目立ち、投資家心理が悪化、ＮＹダウが下値を探る展開となった。これを受けて、東京市場でも主力株中心に売りが先行したものの、下値では空売りの買い戻しや押し目買いニーズが活発だった。アジア株市場は高安まちまちだったが、米株価指数先物が頑強な値動きを示し、これを横目に日経平均も上値を指向する地合いに。米エヌビディア＜NVDA＞の決算発表やジャクソンホール会議でのパウエルＦＲＢ議長の講演を控え、後場前半は伸び悩む場面もあったが、引けにかけ買い直された。個別株はプライム市場の７７％の銘柄が上昇している。なお、売買代金は２兆５０００億円強と低調だった。

　個別では、川崎汽船<9107.T>が高いほか、三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>も買いが優勢。ダイキン工業<6367.T>が上昇、キーエンス<6861.T>も高い。ファーストリテイリング<9983.T>がしっかり、パナソニック　ホールディングス<6752.T>も上値を追った。ＪＲ東海<9022.T>、日本製鉄<5401.T>も値を上げた。タツモ<6266.T>が急騰、宮越ホールディングス<6620.T>、エンビプロ・ホールディングス<5698.T>が値を飛ばした。ノーリツ鋼機<7744.T>も物色人気。

　半面、レーザーテック<6920.T>が軟調、東京エレクトロン<8035.T>も冴えない。三菱商事<8058.T>も売りに押された。芝浦メカトロニクス<6590.T>が急落したほか、ネクステージ<3186.T>も大幅安、ＩＤＯＭ<7599.T>の下げも目立つ。日本板硝子<5202.T>が売られ、さくらインターネット<3778.T>も利食われた。タムロン<7740.T>も下値を探った。

出所：MINKABU PRESS