前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2023/01/17 05:30

ダントーHD <5337>  253円 (+47円、+22.8%)

 ダントーホールディングス <5337> [東証S]が急反騰した。前週末13日の取引時間終了後、第三者割当増資の実施を発表しており、これを材料視した買いが入ったようだ。同社は新たに普通株式300万株を1株300円で発行し、不動産開発投資やコーポレートベンチャーキャピタルを事業内容とする米TAT Capital Fund(ハワイ州)に割り当てる。ダントーHDは手取り概算で約8億9500万円を調達し、子会社のDanto Tile淡路島工場における設備投資関連に対する貸付金に充当。具体的には機能性タイルや不燃発泡スチロールの生産設備、研究開発費などに投じる予定としている。

ビザスク <4490>  1,668円 (+300円、+21.9%) ストップ高

 ビザスク <4490> [東証G]がストップ高。前週末13日の取引時間終了後に発表した23年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結決算は、営業損益が8800万円の黒字(前年同期は2億5200万円の赤字)となった。前期に米同業のコールマン・リサーチ・グループを買収したことに伴うのれんに関連した負担がありながらも、営業黒字を確保したことをポジティブに受け止めた投資家の買いが集まったようだ。コールマン社の連結により売上高は前年同期比3.4倍の63億400万円となった。国内事業会社向けではマーケティング施策の推進に伴って、法人顧客口座数の拡大基調が継続した。3-11月期の営業損益は、通期計画(2億円の赤字)を上回る水準となった。

モリト <9837>  874円 (+150円、+20.7%) ストップ高

 東証プライムの上昇率トップ。モリト <9837> [東証P]がストップ高。同社は13日取引終了後、23年11月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比8.6%増の23億円としていることや、年間配当計画を前期比22円増配の54円としていることが好感されたようだ。売上高は同3.1%増の500億円となる見通し。基軸商品に加え、機能性、サステナブルやエコにこだわった付加価値商品の販売に注力するとしている。

東名 <4439>  1,996円 (+326円、+19.5%) 一時ストップ高

 東証プライムの上昇率2位。東名 <4439> [東証P]が続急騰、一時ストップ高となった。前週末13日の取引終了後に発表した第1四半期(9-11月)連結決算が、売上高50億7300万円(前年同期比39.6%増)、営業利益4億7000万円(前年同期2000万円の赤字)、最終利益3億500万円(同900万円の赤字)と営業損益が大きく黒字転換し、第1四半期として過去最高を更新したことが好感された。電力小売販売「オフィスでんき119」が新規獲得件数を着実に積み上げ、収益フェーズに入ったことが牽引した。また、脱炭素社会実現に向けた電力「オフィスでんき119」再エネプランの保有件数が大幅に増加したことも寄与した。なお、23年8月期通期業績予想は、売上高221億4500万円(前期比25.1%増)、営業利益13億6000万円(同4.1倍)、最終利益8億8400万円(同3.3倍)の従来見通しを据え置いている。

プログリット <9560>  950円 (+150円、+18.8%) ストップ高

 プログリット <9560> [東証G]がストップ高。前週末13日の取引終了後に発表した第1四半期(9-11月)単独決算が売上高6億7400万円、営業利益1億5400万円となり、前年同期は四半期決算を開示していないため前年同期との比較はできないものの、会社側によると売上高で21.6%増、営業利益で57.2%増の実質大幅な増収増益となったとしていることが好感された。昨年9月に東証グロース市場へ上場したことに伴う知名度向上により、特に個人顧客の予約数・契約数が増加傾向にあることが要因。また、サブスクリプション型の英語学習サービスである「シャドテン」でYouTuberとのタイアップ動画などのプロモーションによる申し込み数の増加、学習コンテンツの拡充やアプリの顧客体験改善による平均継続期間の増加などがあり、有料課金ユーザーが増加の一途をたどっていることが寄与した。なお、23年8月期通期業績予想は、売上高25億6600万円(前期比13.9%増)、営業利益3億3200万円(同1.8%増)だった。

りらいあ <4708>  1,107円 (+150円、+15.7%) ストップ高

 東証プライムの上昇率3位。りらいあコミュニケーションズ <4708> [東証P]がストップ高。前週末13日の取引時間終了後、同社に対し三井物産 <8031> [東証P]が、新設した買収目的会社を通じて完全子会社化を目的に、1株1465円で株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。株価はTOB価格にサヤ寄せする動きとなった。買付予定数は4113万833株(下限1951万8200株、上限設定なし)で、3月頃のTOB開始を目指す。りらいあは所定の手続きを経て上場廃止となる予定。完全子会社化後はKDDI <9433> [東証P]の子会社であるKDDIエボルバと経営統合するという。東京証券取引所はりらいあ株式を1月13日付で監理銘柄(確認中)に指定した。

upr <7065>  1,329円 (+177円、+15.4%)

 ユーピーアール <7065> [東証S]が3日続急騰。同社は1月13日大引け後に決算を発表、23年8月期第1四半期(9-11月)の連結経常利益は前年同期比42.4%減の2.6億円に落ち込んだ。しかしながら、併せて通期の同利益を従来予想の9.5億円→10.5億円(前期は11.1億円)に10.5%上方修正し、減益率が14.7%減→5.7%減に縮小する見通しとなったことで好感されたようだ。

ヨシムラHD <2884>  732円 (+95円、+14.9%) 一時ストップ高

 東証プライムの上昇率4位。ヨシムラ・フード・ホールディングス <2884> [東証P]が急反騰、一時ストップ高となった。前週末13日の取引時間終了後に発表した23年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結決算で、経常利益が前年同期比65.3%増の12億5300万円となり、通期の計画(前期比21.2%減の7億8300万円)を上回った。これをポジティブ視した投資家の買いが集まったようだ。3-11月期の売上高は前年同期比17.0%増の255億2600万円だった。製造事業は国内ではM&Aや費用削減の取り組みが奏功したほか、海外ではホテルや飲食店向けの売上高が回復。販売事業では国内では産業給食向けが回復し、生協向けが引き続き好調だったという。

幸和製 <7807>  772円 (+100円、+14.9%) ストップ高

 幸和製作所 <7807> [東証S]がストップ高。前週末13日の取引終了後、23年2月期の連結業績予想について、売上高を58億9800万円から62億600万円(前期比8.6%増)へ、営業利益を2億9900万円から6億1100万円(同3.5%増)へ、純利益を1億6800万円から4億1600万円(同4.0%増)へ上方修正し、減益予想から一転して営業増益予想としたことが好感された。介護用品・福祉用具製造販売事業で、「シトレア」を中心とする歩行車が好調に推移していることに加えて、コロナ禍による生活必需品のオンライン通販需要拡大を背景にEC事業の車いす・シルバーカーなどの販売が想定を上回っていることが要因としている。同時に発表した第3四半期累計(3-11月)決算は、売上高47億8400万円(前年同期比9.0%増)、営業利益5億1100万円(同5.8%減)、純利益3億6500万円(同0.9%減)だった。

ベイカレント <6532>  5,130円 (+655円、+14.6%) 一時ストップ高

 東証プライムの上昇率5位。ベイカレント・コンサルティング <6532> [東証P]が続急騰。前週末の13日取引時間終了後に発表した23年2月期第3四半期累計(3-11月)の単独決算は、売上高に相当する売上収益が前年同期比32.1%増の549億2700万円、最終利益が同34.4%増の148億2300万円だった。大幅な増収増益となったうえ、最終利益の通期計画に対する進捗率は約80%に上り、堅調な業績を評価した買いが集まったようだ。DX(デジタルトランスフォーメーション)や事業戦略に関するプロジェクトの受注が順調だったという。通期の業績予想は据え置いた。

TSIHD <3608>  460円 (+56円、+13.9%)

 東証プライムの上昇率6位。TSIホールディングス <3608> [東証P]が4日ぶりに急反騰。前週末の13日取引時間終了後に発表した23年2月期第3四半期累計(3-11月期)の連結最終利益が通期計画を上回って着地したことに加え、自社株買いの実施などを発表しており、好感されたようだ。同社は取得総数500万株(自己株式を除く発行済み株式総数の5.8%)、取得総額20億円を上限に、自社株買いを実施する。取得期間は1月16日から9月29日で、取得した株式の全数を10月31日に消却する予定。また、3-11月期の売上高は前年同期比11.1%増の1154億600万円、最終利益は同15.4%減の46億2100万円だった。最終利益は通期計画(前期比2.3倍の24億円)を上回った。更に、同社は3年以上長期保有する株主を対象とした既存の優待制度に加え、毎年2月末時点で1000株以上を保有する株主を対象に、同社ブランドの株主限定品などのなかから株主が優待内容を選択可能な「えらべる株主優待制度」を新設すると発表した。

FPパートナ <7388>  4,615円 (+500円、+12.2%)

 FPパートナ <7388> [東証G]が続急騰。同社は1月13日大引け後に決算を発表、22年11月期の経常利益(非連結)は前の期比2.1倍の38.1億円に急拡大し、23年11月期も前期比16.3%増の44.3億円に伸びを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことで好感されたようだ。6期連続の増収、3期連続増益となる。

IDOM <7599>  725円 (+70円、+10.7%) 一時ストップ高

 IDOM <7599> [東証P]が3日ぶり急反騰、一時ストップ高。13日の取引時間終了後、23年2月期第3四半期累計(3-11月期)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。営業利益の見通しを従来の170億円から前期比微増の185億円に引き上げた。営業利益は減益予想から一転して増益を見込むこととなり、好感されたようだ。売上高の見通しは据え置いた。小売台数は前期並みで推移しているものの、台数あたりの粗利が改善する見通し。卸売台数はこれまでの予想と比べ増加する見込みとなったという。3-11月期の売上高は前年同期比5.9%減の3242億4800万円、営業利益は同4.4%減の141億1500万円だった。

CSP <9740>  2,315円 (+133円、+6.1%)

 セントラル警備保障 <9740> [東証P]が3日ぶりに急反発。前週末13日の取引終了後、三井物産 <8031> [東証P]が同日付で発表したりらいあコミュニケーションズ <4708> [東証P]に対するTOBに応募し、24年2月期に投資有価証券売却益45億4800万円を特別利益として計上するとしたことが好材料視された。なお、CSPはりらいあ株式619万3344株を所有しており、TOBに応じて全株式を売却する。

トムソン <6480>  547円 (+14円、+2.6%)

 日本トムソン <6480> [東証P]が反発。地合い悪の間隙を縫って急動意、一時5%強の上昇で560円まで駆け上がった。東京株式市場では、日銀の政策修正に伴う国内金利上昇への思惑が募るなかバリュー株シフトの動きが観測される。この流れを受けて、高い収益成長力をみせながら株価指標面で割安圏に位置する銘柄に物色の矛先が向いている。同社は半導体製造装置向けを中心に直動案内機器で高い商品競争力を誇るが、国内初の自社技術で開発したニードルベアリングなど少量多品種型生産を強みとし、業績は22年3月期を境に一変、急回復局面に突入している。23年3月期営業利益は前期比53%増の90億円を予想するが、PER5倍台、PBR0.5倍台と指標面で抜群の割安感がある。

エーザイ <4523>  8,270円 (+167円、+2.1%)

 エーザイ <4523> [東証P]が4日ぶりに反発、朝安後は切り返す展開となった。16日午前9時30分、米製薬企業バイオジェン と共同開発する「レカネマブ」について、日本国内において早期アルツハイマー病に関する適応で新薬承認申請を行ったと発表。これを材料視した買いが株価の支えとなったようだ。レカネマブは米国では6日に米食品医薬品局(FDA)からアルツハイマー病治療薬として迅速承認を取得。フル承認への変更に向け生物製剤承認一部変更申請を提出した。欧州でも9日に欧州医薬品庁(EMA)に販売承認申請を提出した。

SHIFT <3697>  23,990円 (+370円、+1.6%)

 SHIFT <3697> [東証P]が反発。岩井コスモ証券は13日、同社株の投資判断「A」と目標株価3万円を継続した。第1四半期(22年9-11月)の連結営業利益は、先行投資の影響で前年同期比7.4%減の18億800万円と減益となった。しかし同証券では、会社予想程度の着地であり過度にネガティブに捉える必要はない、と指摘。ソフトウェアを必要とするDX(デジタルトランスフォーメーション)関連のIT投資拡大を背景にソフトウェアテスト関連サービスは順調に拡大しており、第2四半期以降は営業増益に転じるとみている。23年8月期の同利益は前期比36.0%増の94億円と会社予想を達成すると見込んでおり、24年8月期は124億円への一段の増益を予想している。

※16日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探

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