上値の重さを確認 投資家は弱気ムードへ
本日の日経平均は 255.33 円安の 29408.17 円で取引を終了した。朝方は米株高を受けて買い先行となったものの、買い一巡後は上値の重い展開。戻り待ちの売りが優勢となった。目標となっていた窓上限(30044.43 円)に到達しなかったものの、上方の窓の大半を埋めたことで、強い達成感が漂った。
日経平均はジリジリと下落し、マイナス圏へと突入。時間外取引の米株価先物に引っ張られる形で、下落幅を拡大する場面もあった。ファストリ(9983)が 3%弱の下落となり、日経平均を 100 円ほど押し下げる動き。指数寄与度の大きい銘柄が相場の足を引っ張って、株価は値を消す展開となった。
日経平均の日足チャートでは、大陰線が出現。ローソク足での組み合わせでは「弱気のつつみ足(かぶせ足)」が出現しており、相場の弱さを示している。上方の窓での達成感強く、今後は改めて下値を試す展開が予想される。
もちろん、目標となるのは下方の窓(28785.71 円―29350.48 円)。ここから 530 円ほどの下落余地があり、早々に達成することになるだろう。ここで下げ止まるかどうか・・・。
日経平均が改めて上値の重さを確認したことで、投資家は弱気に傾きつつある。「上昇しないのならば、下がるしかない」――そんなムードにもなりつつある。
今後、市場は米長期金利の動向、そして日銀会合に怯えることになりそうだ。マーケットのコンセンサスで「金融引き締めは止めてくれ!」ということになれば、相場は「催促」することになるだろう。株価下落という事象によって、金融当局に猛烈にアピールすることになる。
<マーケット・ストーリー>
春の嵐に煽られたふわふわ怪獣だったが、急に止んだ風の影響もあり、急降下だ。もはやビニールのかたまりとなって、完全に浮力を失っている。まさに「風頼み」状態。重力にしたがって墜落する可能性は高く、もうそれを見守るしかない。「最悪、軟着陸できれば・・・」――そんな切ない思いは届くのだろうか・・・。
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