東京株式（大引け）＝４２０円高、ＮＹダウ上値追い加速でリスク選好

　１１日の東京株式市場は前日のＮＹダウ大幅高などを受け大型の景気敏感株などを中心に広範囲に買い戻される流れとなり、日経平均は急速切り返した。

　大引けの日経平均株価は前営業日比４２０円３０銭高の２万２７５０円２４銭と４日ぶり急反発。東証１部の売買高概算は１６億２７１４万株、売買代金概算は２兆７４３０億２０００万円。値上がり銘柄数は１８１０、値下がり銘柄数は３３０、変わらずは３３銘柄だった。

　きょうの東京市場はリスク選好ムードの強い相場となった。前日の米国株市場ではトランプ米大統領が８日に追加経済対策を大統領令で発動したことを好感し、ＮＹダウが３５０ドル強上げて７連騰。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は軟調だったものの、景気敏感セクター中心にリスクを取る動きが優勢だった。この流れを引き継ぎ、東京市場でもこれまで売り込まれていた不動産や鉄鋼株などを買い戻す動きが表面化した。外国為替市場では１ドル＝１０６円台に入るなど円安方向に振れたことも追い風材料。アジア株市場が総じて堅調で特に香港ハンセン指数が４日ぶりに急反発に転じたことや、米株価指数先物が買い優勢の展開となったことも投資家心理を強気に傾けた面がある。全体の８３％の銘柄が上昇し、売買代金も２兆７０００億円台と高水準だった。

　個別では、エーザイ<4523.T>が商いを伴い急騰したほか、武田薬品工業<4502.T>も買われた。トヨタ自動車<7203.T>が高く、キーエンス<6861.T>も物色人気となった。日本電産<6594.T>も上昇した。ＪＲ東日本<9020.T>の上値指向も鮮明。ダントーホールディングス<5337.T>が急動意で値上がり率トップとなり、アクセル<6730.T>、蛇の目ミシン工業<6445.T>、ウィルグループ<6089.T>はストップ高に買われた。飯田グループホールディングス<3291.T>も活況高となった。

　半面、ソフトバンクグループ<9984.T>は断トツの売買代金をこなすも株価は軟調、任天堂<7974.T>も利食われた。資生堂<4911.T>が冴えず、Ｚホールディングス<4689.T>も売りに押された。リンクアンドモチベーション<2170.T>、ファイズホールディングス<9325.T>が急落、クックパッド<2193.T>も大幅安。ネクソン<3659.T>は大商いのなか下げも大きかった。

出所：MINKABU PRESS