ポンドが独歩高、ドル円109円台後半で揉み合い=ロンドン為替概況
ポンドが独歩高、ドル円109円台後半で揉み合い=ロンドン為替概況
23日のロンドン市場は、ポンド買いの動きが目立っている。ポンドドルが1.30台にしっかり乗せており、昨年11月以来の高水準に。ポンド円は142円挟みから143円に接近、対ユーロなどその他各主要通貨に対してもポンドは堅調。EU離脱関連の新たな材料は出ていないが、市場ではEU離脱期限延長や英労働党を中心とした2回目の国民投票などのシナリオで走り出した感がある。ドル円は109円台後半、ユーロドル1.13台後半、ユーロ円124円台後半などその他通貨は比較的小動き。原油相場や欧州株、米株先物の持ち直しで、豪ドルが高値を小幅に伸ばす程度。このあとのNY市場では、再び米中貿易関連の報道に神経質な動きを示す可能性もある。
ドル円は109円台後半での取引。東京市場で109円台前半から109.80レベルまで買われたあとは、109円台後半での揉み合いに終始している。ロンドン序盤に109.54レベルまで下押しされたあとは、109.70近辺までの反発。黒田日銀総裁会見では、目新しい内容はなくドル円は反応薄だった。ダボス会議で安倍首相が、消費税を引き上げる環境にあると思っている、としたが、これにも反応しなかった。ただ、このあとのNY市場では、再び米中貿易関連の報道に神経質な動きを示す可能性も。
ユーロドルは1.13台後半での取引。序盤に1.1372レベルまで買われたあと、1.1351レベルまで反落。その後はレンジ内での推移。欧州株が売り先行で取引されたあと、上昇に転じる動きをにらんだ動き。ユーロ円は東京市場でつけた124.79レベルを高値に、ロンドン序盤に124.40近辺まで反落も、その後は124円台後半へと下げ渋っている。対ポンドでの売りが継続しており、上昇は限定的。
ポンドドルは1.30台前半での取引。ロンドン市場ではポンド買いの動きが継続している。ポンドドルは高値を1.3037レベルと昨年11月14日以来の水準へと伸ばした。取引序盤には1.30台をつけたあとに1.2970台まで反落する場面があったが、足元では再び高値を伸ばす強い動き。ポンド円は142円挟みでの揉み合いから142.97レベルまで買われており、143円台をうかがう動き。ユーロポンドは0.8780近辺から売られ続けて0.8720近辺へと下落している。1月の英CBI製造業受注指数は-1と前回12月の+8から落ち込んでいた。輸出受注の低下が目立っていた。しかし、ポンド売りの反応はみられなかった。
市場では英労働党がEU離脱期限の延長および2回目の国民投票を狙っていることをポンド買いのシナリオとする声もきかれた。また、英国内のファンダメンタルズは意外にも強い面も。先日発表された英ILO雇用統計が失業率、雇用増、賃金増いずれも強かったことや、きょうブロードベント英中銀副総裁が指摘したように、英負債水準が極めて高水準となっており、中立金利への上昇圧力となりやすい点がポンド買いを誘った面も。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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