<話題の焦点>=20年問題で注目される展示会場不足

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2018/09/13 12:10
<話題の焦点>=20年問題で注目される展示会場不足  2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えて、展示会の会場不足が懸念されている。さまざまな展示会の会場として利用されている東京ビッグサイト(東京都江東区)がオリンピック・パラリンピックの開催期間、メディアセンターとして利用されることが決定しているためで、それに伴い19年4月から展示会などで使用できるスペースが縮小され、さらに20年4月から10月は全面的に使用できなくなる。
 
 これに対し東京都では、展示会などに供するために仮設展示場を設置する計画だが、その面積は東京ビッグサイトの約4分の1にとどまる。また、東京周辺の他の会場についても、東京ビッグサイトに次いで大きい展示会場となる幕張メッセ(千葉市美浜区)もオリンピックでレスリングやフェンシングの競技会場となるため使用できなくなる。

 東京ビッグサイトでは年間約300の展示会が開かれ、3兆円の商談が成立しているといわれている。今回、約20カ月にわたり展示会場が縮小・中止になった場合、中小企業を中心に出展する8万社弱の企業で2兆円の売り上げが消失するとの試算がある。また、出展する企業だけではなく印刷などで出展を支援する企業の売上高2300億円も消失するとみられており、問題は深刻だ。

 既に19年秋開催予定の東京モーターショーは、臨海副都心エリアの施設を使用する分散型のショーとする方針を打ち出している。同様に、これまで東京ビッグサイトや幕張メッセで開催していた展示会が他の施設を利用するケースも増えるとみられる。貸し会議室や貸しイベント会場などを手掛けるティーケーピー<3479.T>や貸し展示会場を運営するテーオーシー<8841.T>、傘下企業で貸しイベントホールを展開する東急不動産ホールディングス<3289.T>住友不動産<8830.T>などのビジネスチャンスが増えそう。また、展示会やセミナーなどをインターネット上で実施できるバーチャル展示会プラットフォームを手掛けるアイティメディア<2148.T>なども注目したい。

出所:minkabuPRESS
配信元: みんかぶ

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