日経平均は半月ぶりの高値水準で終わりましたが

著者:斉藤紀彦
投稿:2018/08/24 16:43

売買代金は1年ぶりに6日連続2兆円割れとなりました

けさは、円安ドル高進行を受けて先物を中心に買い戻しが入って高く始まりました。

午前に終了した米中事務レベルでの貿易協議では目立った成果に乏しかったものの、交渉決裂を警戒して前日まで売っていた投資家の買い戻しが先物に入り、これが裁定買いにつながって値がさ株が相場の上昇をけん引しました。

日経平均は週間では+331円高となり、4週ぶりに上昇して終わっています。

積極的な売買を見送る動きは継続しており、東証1部の売買代金は1兆7634兆億円と6日連続で2兆円を割り込み、2017年8月21日から29日までの7日連続以来、1年ぶり連続記録となりました。

騰落銘柄数は値上がり1497銘柄、値下がり515銘柄、日経225採用銘柄では値上がり149銘柄、値下がり72銘柄となっています。

ファーストリテが約34円、ソフトバンクが約27円、日経平均を押し上げました。

投資家心理の改善で、日経ジャスダック平均、東証マザーズ指数はともに3日続伸しました。

日経平均のテクニカル指標は高値圏を示唆するものと、高値圏に近づくものが増え始めました。

日経平均は25日線 (今日現在:22443円)と75日線 (今日現在:22466円)を2週ぶりに終値で上回り、ボリンジャーバンドの+1σ(今日現在:22647円)に近づきましたが、東証1部の売買代金は今年3番目の少なさとなっていることからも、ココからは上値が重くなってくると考えられます。

やはり上昇が続けば段階的に利益確定売りを進める水準には来ていると思います。

新興市場の方も、リバウンドが大きくなっている銘柄が増えてきていますので、段階的に利益確定売りを進めるのが無難だと思います。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想