東京株式（大引け）＝１４１円安、米株安と円高重荷で通信株下落も足引っ張る

　１５日の東京株式市場は、前日の米国株市場が軟調で為替が円高方向に振れたこともあって、手控えムードが強かった。途中戻りに転じるも買いが続かなかった。

　大引けの日経平均株価は前日比１４１円２３銭安の２万２５５３円２２銭と４日続落。東証１部の売買高概算は１８億４４２１万株、売買代金概算は３兆３２９９億６０００万円。値上がり銘柄数は６２９、対して値下がり銘柄数は１３４３、変わらずは８１銘柄だった。

　きょうの東京市場は、リスクオフの波にさらされた。前日の米国株市場ではここ最高値更新を続けていたＮＹダウが後半失速して６日ぶりに反落、外国為替市場では１ドル＝１１２円台１０銭台まで円高が進み、これを受けて主力株中心に幅広く売りが優勢となった。楽天<4755.T>の携帯電話事業により競争が激化し採算が悪化するとの思惑から、通信メガキャリアが揃って売られ、全体地合いを悪くした。後場に入ると日銀のＥＴＦ買いの思惑から日経平均は急速に下げ渋り一時プラス圏に浮上する場面もあったが、後場後半に売り直された。ただ、下値では買い向かう動きも観測され、全体売買代金は３兆３０００億円台と今週に入り初めて３兆円台に乗せた。

　個別では、ソフトバンクグループ<9984.T>をはじめ、ＮＴＴ<9432.T>やＫＤＤＩ<9433.T>などが大きく売られた。ＳＧホールディングス<9143.T>も利食い売りが優勢となった。三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306.T>など銀行株も軟調。ファーストロジック<6037.T>、亀田製菓<2220.T>などが急落、東京製鉄<5423.T>も大きく下げた。ソースネクスト<4344.T>、ペッパーフードサービス<3053.T>などが下落、ディー・エル・イー<3686.T>も安い。

　半面、ファーストリテイリング<9983.T>が堅調、東京エレクトロン<8035.T>も買い優勢となった。ＳＢＩホールディングス<8473.T>が物色人気となったほか、カチタス<8919.T>も高い。東海カーボン<5301.T>、日本カーボン<5302.T>が値を飛ばし、昭和電工<4004.T>も大きく買われた。ＯＳＪＢホールディングス<5912.T>も商いを伴い上昇した。

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）