【9月20日】当然の一服 20100円-20300円のレンジを想定◆あすなろ投資顧問 加藤あきら◆

著者:加藤あきら
投稿:2017/09/20 08:55

当然の一服

19日のNY株式市場は、金利上昇を好感して金融株が買われ主要3指数そろって過去最高値を更新。この日は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を翌日に控えて様子見ムードが強かったものの、警戒する向きは少なくNY株は堅調推移。米商務省が発表した8月の住宅着工件数は前月比0.8%減と予想と一致、先行指標となる着工許可件数は1月以来の高水準となったが材料視されず。米労働省が発表した8月の輸出入物価指数は前月比0.6%上昇と市場予想を上回り7カ月ぶりの大きな伸びを記録。先週発表のCPIに続き物価上昇圧力の高まりを示す指標を受けて債券価格が下落(利回りが上昇)し、利ざや拡大期待から金融株に買いが入る。米携帯電話3位のTモバイルUSとソフトバンク傘下の米携帯電話4位スプリントが合併に向け精力的に協議を行っていると伝わり両銘柄が上昇し、ダウは8日連続で上昇し、6日連続で過去最高値を更新。ナスダック指数とS&P500種指数は3日続伸で、いずれも過去最高値を更新。


本日の日経平均は反落を見込む。急騰後の調整は否めない。日米共に金融政策イベントを控え利益確定売りが先行すると思われる。CME日経平均先物の終値は2万0150円で、昨日の東京市場の日経平均終値2万0299円と比べ150円程安い水準。


外資系証券経由の注文状況 差し引き1270万株の買い越し
買い注文 1750万株
売り注文 480万株


日経平均株価と上下の節目
 2万0868円 ITバブル崩壊後の高値(15年6月24日)
 2万0833円 ITバブル時の高値(00年4月12日)
 2万0545円 窓上限(15年8月18日安値)
☆2万0299円 昨日終値
 2万0150円 CME日経平均先物
 1万9931円 5日線


昨日の騰落レシオは125%まで上昇し、過熱感が気になる水準。
騰落レシオの今年の最高値は日経平均が1万9742円だった5月24日の164%で、日経平均が高値(2万0220円)をつけたのは約1カ月後の6月29日で遅行性がある。

選挙と株式相場は、1969年から2014年まで過去15回の総選挙(解散日から投票日まで)の騰落は、2003年以外の14回で日経平均が上昇しており、平均3.6%の上昇。


本日の予定
国内
  08:50 8月の貿易統計速報
  16:00 8月の訪日外国人客数
   〃   8月のコンビニ売上高

本日から明日までの日程で日銀金融政策決定会合が開催。7月下旬で任期を終えた木内登英氏と佐藤健裕氏の後任として、金融緩和積極派の鈴木人司氏(前職は三菱東京UFJ銀行・顧問)と片岡剛士氏(前職は三菱UFJリサーチ&コンサルティング・上席主任研究員)の両名が審議員として今回の会合から議論に参加。

海外
8月の米中古住宅販売件数
FOMCの結果が日本時間21日午前3時に発表され、午前3時半にはイエレンFRB議長が会見。保有資産(バランスシート)の縮小(再投資の減額)を10月から始めることはコンセンサス。
配信元: 達人の予想