リスク回避ムードで買い手控え、25日線巡る攻防が焦点
4日の東京株式市場見通し
4日の東京株式市場は、日本時間4日夜の米10月の雇用統計発表を目前にして買い手控え姿勢が強まりそうだ。きょう
日経平均株価が前日比307円安と、8月3日の308円安以来約3カ月ぶりの300円を超える急落となったことで、目先的な過熱感はやや解消されるものの、心理的なリスク回避ムードが継続することから売り優勢の推移となりそうだ。
市場関係者からは「NYダウ平均株価は、9月以降1万8000ドルから1万8400ドルレンジでのボックス相場で推移していたのに比べ、
日経平均株価は10月に入ってほぼ一本調子の上昇となっていただけに、調整が欲しい場面だった。25日移動平均線が1万7003円(2日)にあり、当面はこの水準の攻防が焦点となりそうだ」との見方が出ていた。
2日の東京株式市場は大幅安となった。米大統領選でトランプ氏の存在感が再び高まったことが、相場全般に不透明感を与えている。
日経平均株価終値は、前日比307円72銭安の1万7134円68銭と急反落した。
2日の動意株
ニチレイ<2871>=続伸。
地合い悪のなか我が道を行く展開で連日の年初来高値。1日に発表した16年4~9月期業績は営業利益段階で前年同期比54.6%増の160億5900万円と絶好調。主力商品の「本格炒め炒飯」、「焼きおにぎり」などの米飯類が収益に貢献している。また、中期経営計画「POWER UP 2018」の目標数値(19年3月期目標)について営業利益段階で236億円を286億円へと上方修正しており、これがマーケットで評価されている。
愛知時計電機<7723>=後場に入って急伸。
同社はきょう午後1時30分過ぎに、17年3月期通期の連結業績予想修正を発表。営業利益見通しは従来の19億3000万円から26億円(前期比44.6%増)に引き上げた。売上高予想も429億6000万円から435億円(同4.1%増)に増額修正。家庭用プロパンガスメーターの需要増や海外向け水道メーターの販売好調を背景に、第2四半期累計(4~9月)の連結営業利益が8億2100万円(前年同期比6.6倍)と従来計画(5億9000万円)から上振れ着地したことなどを反映した。
インベスターズクラウド
<1435>=反発。
同社は1日、不動産賃貸仲介サービス事業を手掛けるエイブル(東京都港区)と業務提携したと発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。この提携により、同社は子会社が開発を行うIoT機器スマートドアホン「TATERU kit」を導入したスマートアパートをエイブルの顧客に提案。今後は相互の事業領域と戦略を補完し、不動産の賃貸や管理・活用に関わる幅広いサービスの実現とスマートアパートの提供を加速するとしている。
伊藤忠テクノソリューションズ<4739>=急伸し、年初来高値更新。
同社は1日取引終了後に、17年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。営業利益は88億8900万円(前年同期比51.9%増)と、大幅な増益になったことが好感されているようだ。 売上収益は1758億1700万円(同6.4%増)で着地。コンビニ向け店舗システム案件や商社向け開発案件、通信会社向けインフラ構築案件などの営業活動に注力したことが功を奏した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
セキュアヴェイル<3042>=ストップ高。
同社はこの日午前9時に、17年3月期の第2四半期累計(4~9月)単体業績予想の修正を発表。売上高を3億5300万円から3億8000万円(前年同期比21.8%増)へ、営業損益を1200万円の赤字から1600万円の黒字(前年同期100万円の黒字)へ、最終損益を2100万円の赤字から1100万円の黒字(同100万円の赤字)へ修正、これを好感した。昨年よりストック型サービスである「NetStare」の既存顧客へサービス向上に取り組んできた結果、継続率も高くサービス更新に伴う機器販売やログ管理ソフト「LogStare」の販売が順調に推移。
ビーマップ<4316>=堅調。
同社は1日、国際通信事業者のブラステル(東京都墨田区)と業務提携したと発表。これが材料視されているようだ。ビーマップが提供している個人向けの通訳サービス「J-TALK Travel(ジェイトークトラベル)」と、ブラステルが提供している国際通信プリペイド式カード「ブラステルカード」とサービス連携し、簡単に利用できる新通訳サービス「J-TALK BRASTEL(ジェイトークブラステル)」の提供を15日から開始する。
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