元祖SHINSHINさんのブログ
元新聞記者による、文章矯正ギブス
どうも私は、原稿で手を入れすぎるきらいがあるらしい。
新聞社の社会部でデスクをしていた時、大先輩の編集委員が険しい顔つきで近づいてきて、
「ちょっと」と奥の休憩コーナーに誘った。
彼は席に着くなり「どうしてぼくの原稿をあんなに直すの?」と切り出した。
「ぼくがデスクだった時、君の原稿にあんなに手を入れたことある?」
大先輩に対してそんなだったから、
新聞社を定年退職してカルチャー教室で社会人に文章の書き方を教えるようになると、
受講者の原稿が気になってならない。
冗長でダブりが多く、焦点が定まらない。
前後が行ったり来たりする。
尻切れトンボで終わる。
構成だけでなく文章にも難が多い。
句読点や段落が適当なのでどう繋がるか分からない。
複数の修飾語の並べ方がいいかげん。
主語を受ける述語がない──。
気がつくと原稿が赤ペンで真っ赤になっていた。
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★「凡文を名文に変える技術」
植竹伸太郎著 文春新書 780円+税 2015.3.20.第1刷 P.3より抜粋
読み終わると、付箋だらけになっていた。
「へぇ~」と思わせる記述が豊富で、満足度も高い。
スティーブン・キングの書いていたことと同様な部分もあれば、
正反対なこともある。
正反対なことについては、
筆者により見解が分かれる事柄なのだろうと判断できる。
また、英語の文法学習が妨げになっている実例などは、
本邦の英語教育者と論争になったりしないかと、少し心配になったりもする。
新聞ではそうするけれど、雑誌や文庫本ではそうしない習慣など、
知って得した気分になる。
オイラ、この書籍を読んだお蔭なのだろうか、
体脂肪率が一ヶ月で3%も下がって驚いている。
元新聞記者による「文章矯正ギブス」は、偉大なのだ。。
きっと何度も読み返すことだろう。
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