いよいよ2013年の株式市場も最終営業日(大納会)を迎えますね。
今年はアベノミクス相場のお蔭で個人投資家にとっては恵まれた環境だったと思います。
個人的には昨日年間決算を行った結果、2013年度のパフォーマンスはおよそ+130%となり
リーマンショックの翌年に次ぐ2番目の好成績でした。
成功の要因を振り返ると、昨年のテーマとして我慢強く買い集めた旧大証単独上場銘柄(19銘柄)の
平均値上がり率が約2.4倍になったことで、この成績が2013年度収支の軸になったと思います。
またもう一つのテーマ「コンクリートと橋梁」は各銘柄とも概ね30~40%のパフォーマンスで
利益額のトップはおよそ2年間保有して今年決裁したUSEN(値上がり率3倍)でした。
因みに全取引回数の勝率(オプション取引含む)は66%とこちらも私にしては好成績でしたが
後半気が緩んで少しギャンブルに走ったことが大きな反省点として残りました。
さて話は変わって2014年の相場ですが、個人的には難しい展開になりそうな気がしています。
<理由>
◇ヘッジファンドを含む外国人投資家の日本株評価及び投資ウェイトが後退する可能性
◇欧米を中心とした先進国の景気回復が見込める半面、新興国の不況が懸念される
◇NISAの潜在市場が5兆円と一部で試算されているが現実的な投資の実態は未知数
投信、REIT、個別銘柄などに対する投資ウェイトがどうなるか傾向も見極めたい
◇消費税アップの影響もあり、4月以降相次ぐ値上げ攻勢が待ち構えている
例えば電気・ガス・水道料金値上げ、自動車税値上げ、国民健康保険料値上げ
医療費値上げ、その他自動車保険、生命保険、損害保険
ファーストフード、郵便料金、私鉄・バス、JR料金、タクシー料金
給食費、100円ショップ、ATM手数料、各種電話料金、NHK受信料、NET使用料
家庭用食用油、輸入小麦などの値上げに加え年金支給額削減、ETC割引料金廃止・・・など
この様に国民生活を直撃し、個人消費の落ち込みに繋がる値上げ案件が目白押しでは
投資資金が預貯金に回帰する可能性もあり得る
◇2014年度の為替相場は現在より円安に振れたとしても比率的には小さくなるため
円安の恩恵を受ける企業の業績伸び率は前年比で明らかに低下する
◇日銀の金融緩和策はカードが限られつつあり、今後インパクトのある金融政策は期待し辛い
◇日中関係の悪化を初めとした地政学的リスクの増大懸念
<2014年度の投資戦略~狙い目>
①欧米の景気回復が追い風になる企業(逆に新興国のウェイトが高い企業は苦戦か)
②設備投資関連(国策の軸)
③都市部の再開発(都心部マンション販売も好調)
④NETビジネス(スマホキャリア事業の競争激化で新規参入企業の攻勢に注目、勿論Lineも外せない)
⑤円高時代の投資が収穫期を迎える企業(円高を海外投資やM&Aなどで乗り切った企業)
日立・東芝・ユニデン・トヨタ・ダイキンなどは強含みだと思う
⑥インフラ関連(震災復興・橋梁工事・トンネル工事他)
⑦2013年に外人の持ち株比率が高い企業は敬遠したい
⑧ファンダが良好な銘柄の中で特に注目したいのは以下の様なケース
・時価総額が保有現預金を下回る企業
・無借金経営でPER10倍以下の企業
・株価が一株当たり純資産の半分以下の企業
・PBR0.5倍以下の企業
⑨TOPIXの出遅れ銘柄、JPX日経400の中で東一以外から採用された14銘柄に特に注目
⑩中・小型株(値動きの良さが人気を集めるか)
⑪その他再び話題に上りそうな再生医療・カジノ・リニア関連などにも注目
⑫金融緩和の恩恵を直接受ける不動産やノンバンクも一応注視して置きたい
以上勝手な予測を書きましたが、個人的にはまだ焦点を絞り切れていないのが実状で
2014年度は敢えてテーマを決めず資金量を落とし、先ずは需給を優先しながら
じっくり相場動向を見極める方針でスタートしようと考えています。
但しkey wordが「アベノミクス第三の矢」であることは念頭に置いておくべきだと思います。