jojuさんのブログ

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書評『起業家』(藤田晋、幻冬舎)

 日本のように官僚統制経済的な国では、それと軋轢を起こした新興企業は潰される(ライブドア)。

 いいか悪いかは別にして今の日本の環境に適応しようとしない新興企業には強い逆風が吹く(一時の楽天?)。

 しかし、市場原理が十分働かない(談合的行為やらしがらみやら変な規制が多い)日本の環境に適応しすぎると、顧客対応が十分出来なくなり、競争力を存分に高められない

 そうこうするうちに、市場原理が働く市場で競争力を高めまくった米国企業来襲となり、国内市場を蚕食される(今の楽天?)

 

 藤田さんはこうした日本市場で、『環境』との軋轢を回避し、『環境』と軋轢を起こさない特殊な市場(見捨てられたブログ市場)で顧客本位のサービスを磨いて、サイバーエージェントを成長させてきた

 

 

 藤田さんの経験は、新興企業が普通の企業に育っていくまでの成功パターンの一例を示してます。

 しかし、サイバーエージェントに第二の成長をもたらしたブログ市場のような市場はそうそう多くない。 そういう市場も早晩、日本の環境に染まって、市場原理が十分働かない状況になっていく

 

 日本で競争力ある新興企業を沢山生み出すには、やはり市場改革、、市場原理の歪みを生み出す根源たる官僚支配の打破が必要なんでしょう。

 もしくは、米国で起業して日本に逆侵攻する若者が増えてくれれば良いのですが、ほどほど豊かで社会主義的にぬくくなった日本ではそういう若者はむしろ激減傾向である。 これも原因を辿っていくと官僚支配に行き着くんですよねえ。

 

 この状況は、賢い国民が増えて、投票行動を改善しないと変えられません。

 マクロ的には投票行動の改善、ミクロ的には顧客本位をひたすら貫くこと(メデイア事業でもお金の最終的な出し手は結局、消費者ですから、、広告主ではなく)、、、これが重要かと。  

 脱・官僚支配の政党に一票。

 

 

(補足) 新興市場バブリー時に投資家から得た200億の資金が無ければ、顧客本位を貫く体力、気力を持てたか?、、という疑問もありますが、そういう運が無ければ、顧客本位をねじ曲げつつもしぶとく資金を作っていく迂回戦術もやむなしかもです(みん株さん、広告で重すぎ??)。 

 

(補足) 運も不運も誰にも等しくやってきますが、成功する人は運をうまく捉え活用し、失敗するヒトは運を見逃す。 ここまでのとこ、藤田さんは前者だったわけで、とりわけ恵まれていたわけでもないのでしょう。 

 

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 日本国は、中国と違って、投票行動だけで変えられる国であることは幸いです

 これも過去に先人が多くの血を流してくれたおかげです(自由民権運動)。

 ぶれずに『正しい方向で』戦い続けた先人に感謝。

 

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 本書ではライブドアの反モラルが、教訓的に繰り返し書かれてますが、ライブドアの反モラルって、結局、利益の売り上げへのつけかえ(しかも一期のみ)、、これだけです。

 

 これは、今も昔も監視委員会等々から注意されて終わるような軽微な事案。

 検察がどかどか乗り込み、国営放送(NHK)がライブ中継するようなもの凄い事案ではない。

 ライブドア事件は、日本もホントの法治国家ではないこと、官僚支配国家であることを証明した事件でした。

 

 さて、ホリエモンは檻の外に出てきたけど、マスコミはこの件に関する過去の数多の誤報、デマについて何の謝罪もない。 マスコミ報道、専門家?コメントを鵜呑みにするヒトは今も過去の洗脳から解けないままでしょう。

 マスコミ報道を鵜呑みにしては、正しい投票行動はとれないのです。

 事実だけを時系列的に見て、自分の頭で考えること、、これが重要

 

 

 当時のホリエモン報道も、時系列事実を見てれば、その前のカネボウ事件(粉飾決算のオンパレードを10年近く放置)との対比で不可解さが直ぐに分かったはずなのです

 自慢ですが、私は見抜けました。 ネット上ではボコボコにされましたが、、(--;

 

 

 

 

 

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