kabukabumanさんのブログ
世界の財政危機を救うアンドロメダ銀行
先月スロベニア国債がジャンク債に格下げされ新規の国債発行を見合わせる事態に陥りました。
ユーロ加盟国の中では経済規模が小さい為あまり大きな騒動に発展していませんが
ギリシャに端を発した国家の財政危機はポルトガル、スペイン、イタリア・キプロス・スロベニア
そしてアイルランドと後を絶ちません。
ご存知の様にユーロ加盟国は17ヵ国ですが、既にそのうち上記7ヵ国が白旗を上げるか
もしくはそれに近い状況に追い込まれています。
しかもスロバキア、エストニア、マルタは経済小国でとても支援出来る余裕などありませんし
ユーロ圏で最も経済が安定しているルクセンブルクも小国です。
さらにフィンランドは経済支援に消極的ですし、フランスの台所事情も他人事ではありません。
残るのはドイツ、オランダ、ベルギー、オーストリアの僅か4ヵ国しかなく
この時点で既にユーロは崩壊しているのも同然だと思います。
またこの4ヵ国を見れば、経済大国ドイツの負担が如何に大きいか一目瞭然ですが
そのドイツにも不況の余波が押し寄せている上に
頼みの綱であるメルケル首相の支持率が大幅に低下しており
政権交代が起こればユーロ危機は一気に緊迫の度を増すことになりそうです。
ところで日本も政府債務が1000兆円を超えており決して他人事ではありません。
しかも今後景気が回復し金利が上がれば、金利が1%上昇する度に
国債金利は毎年10兆円ずつ増えて行くことになり
2013年度の一般会計予算が92.6兆円ですからこれは途方もない金利です。
おまけに景気回復に伴い単純に税収も増加すると考えるのは大間違いで
例えば産業の空洞化は日本の高い賃金や法人税率よりも
企業のグローバル化戦略の一環として起こった現象ですから元に戻ることはまずありません。
この他南米でもベネズエラ・アルゼンチンがデフォルト危機に直面しており
次回オリンピックとWカップの開催が予定されているブラジルも黄信号が点っています。
では何故これだけ多くの国が財政危機に直面する事態に陥ったかと言えば
答えは収入より支出が多いの一言に尽きるでしょう。
仕方がないから赤字を埋めるために国債を発行して他国から借金をする。
他国の国債を買った国も財政赤字をまた自国の国債発行で穴埋めする。
つまり世界の主要国は自転車操業という負の連鎖の上に成り立っている様なものです。
この連鎖を断ち切る唯一の方法は各国が収支バランスを改善し赤字を解消することですが
それが出来なければお隣のアンドロメダ星雲にでも出向き
地球を担保に融資してくれる銀行を探すしか生き残る道は無さそうです。
何時も鋭いコメント有難うございます。
日銀の異次元緩和とやらを受け日本国債の金利は急落しましたが
その結果大量の日本国債を抱える国内勢は
投資対象を欧米に向けようとしています。
これはユーロの経済にとっては明るい材料で
間接的に日銀がユーロ危機を緩和する役割を果たす様な気がします。
因みに最近ユーロ圏の経済はゆっくり回復に向かっているという
楽観論が蔓延し、ユーロ危機に対する関心が薄れているような気がしたので
久しぶりにユーロ危機に関する日記を書きました。
ユーロ圏の金融緩和の遅さは危険ですね。
後追いの金融緩和なので、不良債権問題が長引いて景気にも悪影響が出ている。
期待を沈めてから小出しに金融緩和をする、、、白川日銀と類似のパターン。
一方、今の日本は金融政策が正常化しだしたから、今回景気回復局面では問題表出とならないでしょうね