【川崎重工業】汎用機の赤字大きく、収益の回復遅れそう …

[TIW藤根 靖晃さん]

汎用機の赤字大きく、収益の回復遅れそう

＜汎用機の回復が遅れており、株価の戻りも鈍そう＞
汎用機の収益悪化に伴い、今期も重機大手で最も業績の落込みが大きい。汎用機の立ち直りが見られなければ、全社ベースでの業績本格回復は難しい。株価は、大幅減益はほぼ織り込み済で、下値固めの段階にあると推測する。今後は景況感の回復次第という意味合いが大きく、現在の株価はほぼ妥当な水準と考える。

＜汎用機の赤字が大幅拡大＞
10/3期3Q累計（4-12月）は、前年同期比16％減収、営業損失140億円、経常損失55億円、純損失103億円となった。営業損益は前年同期比287億円悪化した。円高で152億円、減収で226億円、汎用機の落ち込みによる売上構成変動で95億円などのマイナス要因が大きく、販管費圧縮105億円、資材価格低下46億円、会計基準変更の影響34億円、などのプラス要因を上回った。

＜10/3期は、大幅減益予想も下期は回復に向いそう＞
同社は10/3期計画について、売上高を200億円減額したが利益は据え置いた。前期比12％減収、営業利益83％減、経常・純利益74％減と2期連続の大幅減益が予想される。売上計画の減額は汎用機の下方修正によるもので、同部門の回復なしには、全社業績に底入れ感は出て来ないだろう。（鹿野　昌宏）

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