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タナベコンサルティンググループのニュース
■業績動向
2. 財務状況と経営指標
タナベ経営<9644>の2022年3月期末の総資産は前期末比418百万円増加の13,824百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では現預金及び有価証券が120百万円増加したほか、コンサルティング契約の増加に伴い売上債権が252百万円増加した。固定資産では退職給付に係る資産が55百万円増加した一方で、長期預金及び投資有価証券が62百万円、のれんが23百万円、有形固定資産が14百万円それぞれ減少した。なお、長短合わせた現預金及び有価証券は8,755百万円と前期末比で58百万円増加し、総資産に占める比率も63.3%と引き続き高水準を維持している。
負債合計は前期末比332百万円増加の2,307百万円となった。流動負債では買掛金が90百万円、未払法人税等が115百万円、前受金が119百万円それぞれ増加した。固定負債では子会社の増加に伴い長期借入金が29百万円増加した一方で、役員退職慰労引当金が208百万円減少した。また、純資産は前期末比86百万円増加の11,517百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益604百万円を計上した一方で、配当金490百万円、自己株式取得63百万円の支出があったことによる。
経営指標を見ると、自己資本比率で81.0%と引き続き高水準を維持しており、現預金及び有価証券も80億円以上と潤沢で実質無借金経営を維持していることから、財務の健全性は高いと判断される。収益性を見ると、ROE、ROA、売上高営業利益率ともに前期比で上昇に転じたものの、2期前の水準までにはまだ回復していない。これはM&Aによりグループ化した子会社の収益性が、単体と比較して低いことが要因と見られる。実際、単体ベースの売上高営業利益率で見ると、2020年3月期の10.8%に対して2022年3月期は10.3%とほぼ近い水準まで回復している。子会社のうちグローウィン・パートナーズ(株)は、人材投資に取り組んだ影響により2022年3月期の利益貢献が少なかったものと見られる。同社では今後、M&Aを2件ほど実施する方針を明らかにしており、これらの案件次第で収益性も変動する可能性はあるが、中期的に見ればグループシナジーの創出によって収益性はさらに向上していくものと弊社では予想している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 財務状況と経営指標
タナベ経営<9644>の2022年3月期末の総資産は前期末比418百万円増加の13,824百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では現預金及び有価証券が120百万円増加したほか、コンサルティング契約の増加に伴い売上債権が252百万円増加した。固定資産では退職給付に係る資産が55百万円増加した一方で、長期預金及び投資有価証券が62百万円、のれんが23百万円、有形固定資産が14百万円それぞれ減少した。なお、長短合わせた現預金及び有価証券は8,755百万円と前期末比で58百万円増加し、総資産に占める比率も63.3%と引き続き高水準を維持している。
負債合計は前期末比332百万円増加の2,307百万円となった。流動負債では買掛金が90百万円、未払法人税等が115百万円、前受金が119百万円それぞれ増加した。固定負債では子会社の増加に伴い長期借入金が29百万円増加した一方で、役員退職慰労引当金が208百万円減少した。また、純資産は前期末比86百万円増加の11,517百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益604百万円を計上した一方で、配当金490百万円、自己株式取得63百万円の支出があったことによる。
経営指標を見ると、自己資本比率で81.0%と引き続き高水準を維持しており、現預金及び有価証券も80億円以上と潤沢で実質無借金経営を維持していることから、財務の健全性は高いと判断される。収益性を見ると、ROE、ROA、売上高営業利益率ともに前期比で上昇に転じたものの、2期前の水準までにはまだ回復していない。これはM&Aによりグループ化した子会社の収益性が、単体と比較して低いことが要因と見られる。実際、単体ベースの売上高営業利益率で見ると、2020年3月期の10.8%に対して2022年3月期は10.3%とほぼ近い水準まで回復している。子会社のうちグローウィン・パートナーズ(株)は、人材投資に取り組んだ影響により2022年3月期の利益貢献が少なかったものと見られる。同社では今後、M&Aを2件ほど実施する方針を明らかにしており、これらの案件次第で収益性も変動する可能性はあるが、中期的に見ればグループシナジーの創出によって収益性はさらに向上していくものと弊社では予想している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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