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リョーサンのニュース
日経平均は反発。49.88円高の28596.06円(出来高概算5億9128万株)で前場の取引を終えている。
前日26日の米国株式相場は下落。ダウ平均は22.96ドル安の30937.04ドル、ナスダックは9.93ポイント安の13626.07ポイントで取引を終了した。バイデン大統領がワクチン普及ペースの加速計画を発表したほか、追加経済対策の共和党との交渉にも前向きな姿勢を示したため寄り付き後上昇した。ただ、利益確定の売り意欲も強く、引けにかけて下落に転じた。
米国株安を受けた今日の東京株式市場だが、寄り付き段階では買いが先行した。引き続き20年4-12月期決算発表への期待感が株価支援要因となったほか、国際通貨基金
(IMF)が21年の日本の成長率見通しを3.1%と前回予測から0.8ポイント上方修正したことも安心感となった。一方、今晩米国でFOMCの結果発表とパウエルFRB議長の会見が予定されていることなどから、これを見極めたいとして積極的な買いを見送る向きもあり、前場中頃から伸び悩み、一時下げに転じた。
個別では、21年3月期業績予想を上方修正したリョーサン<8140>、ファルコHD<4671>、日東電工<6988>、フージャース<3284>、不動産業界のDX化推進に注目し国内証券が新規買い推奨したSREHD<2980>、田辺三菱製薬と自己免疫疾患に対する開発候補抗体について独占的ライセンス契約を締結したファーマフーズ<2929>、生保営業等向けオンライン営業支援パッケージを提供開始したと発表したブイキューブ<3681>、資本業務提携した日コンクリ<5269>、テノックス<1905>が上げた。
一方、第3四半期の3カ月間(20年10-12月)の営業利益が前年同期比47.1%減となったFDK<6955>、公募増資と株式売出しを発表し1株当り価値の希薄化と株式需給悪化が懸念されたハローズ<2742>、未開示だった21年3月期営業利益が前期比30.0%増予想と発表し材料出尽くし感が台頭したディスコ<6146>、21年3月期第3四半期(20年4-12月)営業利益が前年同期比65.1%増となったが材料出尽くし感が先行したコメリ<8218>、21年3月期業績予想を上方修正したが材料出尽くし感が先行した未来工業<7931>が下げた。
セクターでは、不動産業、パルプ・紙、建設業、電気機器、食料品などが値上がり率上位。一方、海運業、鉄鋼、電気・ガス業、空運業、ゴム製品などが値下がり率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の53%、対して値下がり銘柄は41%となっている。
一昨日25日の当欄で、東京オリンピック・パラリンピック(東京五輪)開催の可否や北京冬季オリンピック・パラリンピック(北京五輪)開催へ向けた動きは、日本の世論を動かすかもしれないと書いた。どのような世論が形成され、あるいはそれがどの程度大きな声となるかは分からないが、今年はその世論が政治に直に反映させる場が用意されている。秋までに必ず行われる衆議院議員総選挙だ。
一昨日に書いたように、もし、東京五輪が中止ということになれば、「新型コロナウイルスに打ち勝った証しとしての五輪」は東京ではなく、北京が開催することになる。コロナ禍での閉塞感に加え、日本全体に挫折感や諦念といったネガティブな感情が広がる可能性もある。そうした中での総選挙。元気をなくした日本の国民に寄り添う政治家や政治集団が現れるかもしれない。あるいは、寄り添うだけではなく、負の感情を利用するのかもしれない。
4年前の米大統領選で当初は「泡沫候補」の一人に過ぎなかったトランプ前米大統領。閉塞感に苛まれた白人労働者などに寄り添い、あるいはその感情をくみ取ることで支持を広げ、大統領となった。今年の日本で4年前の米国と似たようなことが起きないとも限らない。カギとなるのは東京五輪開催の可否かもしれない。「スポーツに政治を持ち込むのはよくない」。その通りだが、今年の東京五輪、来年の北京五輪は政治問題そのものになる可能性があることは認識しておく必要がありそうだ。株式市場にも無縁ではないはずだ。
さて、後場の東京株式市場で日経平均はもみ合いとなりそうだ。20年4-12月期決算発表が本格化し、好業績期待から相場の先高観は強い一方、日経平均の25日移動平均線からの乖離率は3%前後で依然乖離がやや大きいとの指摘もあり、上値は重そうだ。
また、日本時間明日未明にFOMCの結果発表とパウエルFRB議長の記者会見が予定されており、また、AT&T、ボーイング、アップル、フェイスブック、テスラなどが20年10-12月期決算を発表することから、これらを見極めたいとする向きも多く、次第に様子見ムードが広がる可能性もありそうだ。
(小山 眞一)
<AK>
前日26日の米国株式相場は下落。ダウ平均は22.96ドル安の30937.04ドル、ナスダックは9.93ポイント安の13626.07ポイントで取引を終了した。バイデン大統領がワクチン普及ペースの加速計画を発表したほか、追加経済対策の共和党との交渉にも前向きな姿勢を示したため寄り付き後上昇した。ただ、利益確定の売り意欲も強く、引けにかけて下落に転じた。
米国株安を受けた今日の東京株式市場だが、寄り付き段階では買いが先行した。引き続き20年4-12月期決算発表への期待感が株価支援要因となったほか、国際通貨基金
(IMF)が21年の日本の成長率見通しを3.1%と前回予測から0.8ポイント上方修正したことも安心感となった。一方、今晩米国でFOMCの結果発表とパウエルFRB議長の会見が予定されていることなどから、これを見極めたいとして積極的な買いを見送る向きもあり、前場中頃から伸び悩み、一時下げに転じた。
個別では、21年3月期業績予想を上方修正したリョーサン<8140>、ファルコHD<4671>、日東電工<6988>、フージャース<3284>、不動産業界のDX化推進に注目し国内証券が新規買い推奨したSREHD<2980>、田辺三菱製薬と自己免疫疾患に対する開発候補抗体について独占的ライセンス契約を締結したファーマフーズ<2929>、生保営業等向けオンライン営業支援パッケージを提供開始したと発表したブイキューブ<3681>、資本業務提携した日コンクリ<5269>、テノックス<1905>が上げた。
一方、第3四半期の3カ月間(20年10-12月)の営業利益が前年同期比47.1%減となったFDK<6955>、公募増資と株式売出しを発表し1株当り価値の希薄化と株式需給悪化が懸念されたハローズ<2742>、未開示だった21年3月期営業利益が前期比30.0%増予想と発表し材料出尽くし感が台頭したディスコ<6146>、21年3月期第3四半期(20年4-12月)営業利益が前年同期比65.1%増となったが材料出尽くし感が先行したコメリ<8218>、21年3月期業績予想を上方修正したが材料出尽くし感が先行した未来工業<7931>が下げた。
セクターでは、不動産業、パルプ・紙、建設業、電気機器、食料品などが値上がり率上位。一方、海運業、鉄鋼、電気・ガス業、空運業、ゴム製品などが値下がり率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の53%、対して値下がり銘柄は41%となっている。
一昨日25日の当欄で、東京オリンピック・パラリンピック(東京五輪)開催の可否や北京冬季オリンピック・パラリンピック(北京五輪)開催へ向けた動きは、日本の世論を動かすかもしれないと書いた。どのような世論が形成され、あるいはそれがどの程度大きな声となるかは分からないが、今年はその世論が政治に直に反映させる場が用意されている。秋までに必ず行われる衆議院議員総選挙だ。
一昨日に書いたように、もし、東京五輪が中止ということになれば、「新型コロナウイルスに打ち勝った証しとしての五輪」は東京ではなく、北京が開催することになる。コロナ禍での閉塞感に加え、日本全体に挫折感や諦念といったネガティブな感情が広がる可能性もある。そうした中での総選挙。元気をなくした日本の国民に寄り添う政治家や政治集団が現れるかもしれない。あるいは、寄り添うだけではなく、負の感情を利用するのかもしれない。
4年前の米大統領選で当初は「泡沫候補」の一人に過ぎなかったトランプ前米大統領。閉塞感に苛まれた白人労働者などに寄り添い、あるいはその感情をくみ取ることで支持を広げ、大統領となった。今年の日本で4年前の米国と似たようなことが起きないとも限らない。カギとなるのは東京五輪開催の可否かもしれない。「スポーツに政治を持ち込むのはよくない」。その通りだが、今年の東京五輪、来年の北京五輪は政治問題そのものになる可能性があることは認識しておく必要がありそうだ。株式市場にも無縁ではないはずだ。
さて、後場の東京株式市場で日経平均はもみ合いとなりそうだ。20年4-12月期決算発表が本格化し、好業績期待から相場の先高観は強い一方、日経平均の25日移動平均線からの乖離率は3%前後で依然乖離がやや大きいとの指摘もあり、上値は重そうだ。
また、日本時間明日未明にFOMCの結果発表とパウエルFRB議長の記者会見が予定されており、また、AT&T、ボーイング、アップル、フェイスブック、テスラなどが20年10-12月期決算を発表することから、これらを見極めたいとする向きも多く、次第に様子見ムードが広がる可能性もありそうだ。
(小山 眞一)
<AK>
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