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前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2024/06/20 05:20

ストレジ王 <2997>  657円 (+100円、+18.0%) ストップ高

 ストレージ王 <2997> [東証G]がストップ高。18日の取引終了後、25年1月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表したことが好感された。毎年1月31日時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象にクオカード及び同社トランクルームの割引券を贈呈するとしており、保有株数と保有期間に応じてクオカード3000円分及び割引券2000円相当~クオカード6000円分及び割引券5000円相当を贈呈する。同時に、24年7月31日時点の株主を対象に記念株主優待を実施すると発表しており、これも好材料視された。4月に上場3年目を迎えたことを記念して実施するもので、1単元(100株)以上を保有する株主を対象に一律でクオカード2000円分を贈呈する。

DIシステム <4421>  902円 (+94円、+11.6%)

 ディ・アイ・システム <4421> [東証S]が3日続急騰。18日の取引終了後、24年9月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表したことが好感された。毎年9月30日時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象に一律でクオカード1000円分を贈呈する。

三菱自 <7211>  455.2円 (+37.5円、+9.0%)

 東証プライムの上昇率2位。三菱自動車工業 <7211> [東証P]が続急伸。日本経済新聞電子版が18日、「三菱自動車は2025年3月期の株主還元を拡大する方針だ」と報じた。今期の年間配当予想額(15円)の上積みや2018年以来の自社株買いを視野に入れるという。これを手掛かりに買われた。

千代建 <6366>  302円 (+21円、+7.5%)

 千代田化工建設 <6366> [東証S]が3日ぶり急反発。19日正午過ぎ、同社は、米国テキサス州でLNG(液化天然ガス)プロジェクトを共同で遂行している米ザクリ・インダストリアルが米国連邦破産法第11章(チャプター11)を申請した件について、同プロジェクトの顧客である米ゴールデンパスLNGターミナル(GPX)社が、ザクリ社のプロジェクト離脱などを求める申し立てを行ったと発表した。ザクリ社の正式離脱に備え、短期的・長期的な遂行プランの協議を継続しているという。更に、工事継続に必要な安全対策業務や、千代建の米国のグループ会社であるチヨダ・インターナショナル・コーポレーション(CIC)社の独自業務などについて、GPXからの入金も進んでおり、「当該業務に関するCICの負担はない」とした。これを受け、追加費用の発生に対する投資家の懸念がいったん和らぐ形となり、買い戻しが入ったようだ。

東京産 <8070>  701円 (+36円、+5.4%)

 東京産業 <8070> [東証P]が急反発。18日の取引終了後、24年3月期の連結決算発表にあわせ、25年3月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比13.9%減の560億円と減収を見込む半面、最終損益は31億円の黒字(前期は14億4100万円の赤字)を計画する。同社は決算の虚偽開示が発覚したことに伴い、過年度の決算を訂正しており、24年3月期の決算は期末後50日を超えての開示となった。25年3月期は最終黒字を確保する見通しを示したほか、年間配当は前期と同水準の36円を予想。配当利回りは5%を上回る水準とあって、買いを誘う格好となったようだ。エネルギートランジションへの積極的関与やサステナブル社会の構築に向けた事業創出を進める方針。なお、同社は中期経営計画に関して、最終年度の27年3月期の売上高目標をこれまでの1000億円から730億円、最終利益目標を35億円から17億円に引き下げている。

クシム <2345>  255円 (+13円、+5.4%)

 クシム <2345> [東証S]が続急伸。ブロックチェーン分野における受託開発や暗号資産のコンサルティングを手掛ける。足もとの業績は苦戦しているが、中期的に暗号資産分野での事業展開に期待がかかっている。そうしたなか、18日取引終了後、ギグワークス <2375> [東証S]と共同開発する「SNPIT」の独自トークン「SNPIT Token」が海外暗号資産交換所での取引が決定したことを発表しており、これを材料視する買いを呼び込んだ。

村上開明 <7292>  4,935円 (+220円、+4.7%)

 村上開明堂 <7292> [東証S]が大幅続伸。自動車用バックミラーのトップメーカーで業績は24年3月期に大幅増収増益を達成、25年3月期も成長トレンドは維持される公算が大きい。配当利回りは3.8%前後と高いが、一方でPBRが0.6倍台と割安感が際立っている。18日に英投資ファンドのニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドが関東財務局に提出した大量保有報告書によると、同ファンドが共同保有分を含め村上開明の株式5.29%を保有していることが判明、これが材料視された。保有目的は「投資及び経営陣に対する経営の助言並びに状況に応じて重要提案行為等を行うこと」としており、株式価値向上に向けた思惑が足もとの株価を刺激する格好となった。

タマホーム <1419>  3,980円 (+170円、+4.5%)

 タマホーム <1419> [東証P]が大幅続伸。18日の取引終了後、集計中の24年5月期の連結業績について、売上高が従来予想の2570億円から2477億円(前の期比3.3%減)へ、営業利益が141億円から125億円(同5.8%減)へ、純利益が92億円から88億円(同1.0%増)へ下振れて着地したようだと発表したが、アク抜け感が強まる格好となった。戸建分譲事業で引き渡し棟数が計画を上回ったほか、リフォーム事業、マンション事業、オフィス区分所有権販売事業、サブリース事業などは計画通りとなったものの、長引く市況低迷の影響を受けて注文住宅事業の引き渡し棟数が計画を下回ったことが要因としている。

JRC <6224>  962円 (+39円、+4.2%)

 JRC <6224> [東証G]が大幅高で4日続伸。18日の取引終了後、連結子会社のJRC C&Mが水処理設備機器の設置などを手掛ける向井化工機(横浜市金沢区)の株式を取得し、孫会社化すると発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。向井化工機のグループ参画による連携を通じ、ごみ焼却施設やバイオマスプラントに加え、水処理施設での製作・据え付け・メンテナンスといった営業展開が可能になるという。株式の取得価額は概算で4億1600万円としている。

アドテスト <6857>  5,626円 (+220円、+4.1%)

 アドバンテスト <6857> [東証P]が大幅続伸。前日18日の米国株市場で画像処理半導体(GPU)大手のエヌビディア が物色人気を集め上場来高値を更新、時価総額で3兆3000億ドルを超え、IT大手のマイクロソフト の時価総額を抜き世界首位に躍り出た。エヌビディアは生成AI市場の急拡大を背景としたGPUの需要急拡大によって飛躍的な収益成長を果たしており、ここにきてアナリスト筋からも改めて高い評価を得ている。東京市場でも同社と取引関係の厚いアドバンテストなどの株価を強く刺激する格好となった。

三菱重 <7011>  1,623円 (+60.5円、+3.9%)

 三菱重工業 <7011> [東証P]が大幅続伸。子会社の三菱造船が、国内初のメタノール燃料ロールオン・ロールオフ貨物船(RORO船)を2隻受注したと発表しており、好材料視された。トヨタグループの 海運会社であるトヨフジ海運(愛知県東海市)と福寿船舶(静岡市清水区)向けに受注した。RORO船は貨物を積んだトラックやトレーラーをそのまま運ぶ貨物船で、メタノールを燃料とするRORO船は、世界を航行する外航船では既に運航が開始されているが、日本国内を航行する内航船の建造は初めてとなる。また、従来船に比べて積載台数が多い乗用車約2300台の積載能力を有しており、1航海当たりの輸送能力が増えることで、配船スケジュールに余裕が生まれ、乗組員の働き方改革にも貢献するとしている。なお、27年度中に完成・引き渡しの予定という。

エクセディ <7278>  2,975円 (+89円、+3.1%)

 エクセディ <7278> [東証P]が大幅高で5日続伸。アクティビストとして知られる村上世彰氏の長女である野村絢氏と、旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が、新たにエクセディの株式の5%を保有していたことが17日の取引終了後に明らかとなっていたが、18日の取引終了後には、野村絢氏が買い増しを進めていたことが判明し、思惑視した買いが続いている。同日に関東財務局に提出された変更報告書によると、野村絢氏と共同保有者による保有割合は5.46%から6.50%に上昇した。報告義務発生日は11日。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。

アップバンク <6177>  108円 (+3円、+2.9%)

 AppBank <6177> [東証G]が上伸。18日の取引終了後、神奈川県鎌倉市に和カフェ「YURINAN -ゆうりんあん-」を新規に出店すると発表しており、好材料視された。同社では今後の成長戦略の一つとして「YURINAN」及びIPコラボレーションイベントの地方展開を掲げており、新たに店舗の出店が必要であると判断したという。それに伴い今回、出店に係る固定資産の賃借をするとともに建物付属設備を取得した。

タスキHD <166A>  616円 (+16円、+2.7%)

 タスキホールディングス <166A> [東証G]が5日続伸。18日の取引終了後、物件仕入管理サービス「TASUKI TECH LAND」が、関東圏を中心にファミリー向けマンション開発を手がけるアンビシャス(東京都新宿区)に採用されたと発表しており、好材料視された。アンビシャスは、自社ブランド「アンビシャスマンション」シリーズの企画・開発・販売を行っているが、新規事業立ち上げに伴い取り扱う情報数が大幅に増加したことを契機に、管理方法の見直しが必要となったことから、「TASUKI TECH LAND」の導入に至ったという。地図上での一元管理となったことで、視認性が向上し、情報の蓄積も簡単になったとしている。

識学 <7049>  463円 (+12円、+2.7%)

 識学 <7049> [東証G]が反発。18日の取引終了後、子会社である新進気鋭スタートアップ投資事業有限責任組合が、システム開発・受託業務などを手掛けるYNP(東京都千代田区)への投資を実施したと発表。これを手掛かりとした買いが入ったようだ。YNPはシングルマザーをはじめ、働くうえでハードルを抱える女性がすべて無理なく働ける環境の実現に向け、社員の選択肢を広げることを使命としている。ファンドによる投資と組織力向上への支援を通じ、YNPの企業成長を一段と加速させることができると判断したという。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探
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