【井川純一の今夜も兜町で一杯】ＷＢＣで株価も上がる！？

　３月８日（水曜日）の日経平均株価は９０円１２銭安の１万９２５４円０３銭と４日続落。材料難にあえぐ東京市場、模様眺めムードが蔓延しています。欧米株市場が高安まちまち、米国株市場も主要指数が上昇一服、為替も大きな動きなし。う～ん、切り口が見当たりません。また、週末の米雇用統計発表などを控えており動きづらい感じです。　　　　　　　
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　昨晩は帰宅途中に、ワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）の日本対キューバ戦が気になって、ぶらりテレビのある立ち飲み屋に入った。ところが、絶賛放映中の画面にはバラエティー番組が映し出されていた。

　「ねえ、ＷＢＣにチャンネル変えないの？」と当方が店長に尋ねると、「いやあねぇ、この前スポーツ番組を見ていたお客さんが、試合内容でけんかになって大騒ぎ。それから、うちじゃサッカー、野球はテレビ禁止になったの」という。う～ん、そりゃスポーツが悪いわけじゃなくて、お客の問題だと思うのだがなぁ。

　ＷＢＣといえば、２００９年の第２回大会の決勝を思い出す。相手は韓国、記憶が正しければ大引け間際の攻防戦だったと記憶している。優勝決定の瞬間あたりだったろうか、日経平均株価が上がりだした。「まさか、優勝のご祝儀？」と首をかしげたものの、他に材料も見当たらなかった。

　市場関係者はすぐに“関連銘柄”を考える癖がある。ＷＢＣ関連銘柄といえば、そりゃあ筆頭はミズノ<8022.T>にゼット<8135.T>あたりだろうか。正直なところ、あまり新味ある銘柄はない。とりあえず、こういった際に必ず名前が挙がるのが日本ＫＦＣホールディングス<9873.T>や英国風パブのハブ<3030.T>だわね。ＫＦＣは自宅で野球観戦が増えピザやフライドチキンを買って帰るのではという思惑から、ハブはスポーツ観戦で客が増えるのではという観測から、いつも関連銘柄として挙がるのだが、株の方はあまり上がった記憶がない。まっ、株価なんてどこで変貌するかなんぞ分からないので、もしかしたら動意するかもしれないが、取りあえずあまり期待はできない。

　本命のミズノ、ゼットとも今日は小動きに終始で、ＷＢＣ同様に序盤戦だけに、まだまだといった感じ。とにもかくにも侍ジャパンの活躍が材料なだけに、勝利を願うのみといったところだろうか。ただ両銘柄とも商い薄で、その点は注意が必要だ。そうねぇ、あとは放映を担当するテレビ局も要注目といったところかね。

　さて、こう書いてはきたが、当方まったくの野球音痴。プロ野球もほぼ見ないのだが、どうも国際戦となるとサッカー同様に妙なナショナリズムが刺激されて観戦に熱が入る。

　さあ、今宵は対オーストラリア戦、しまっていこ～！
《ＫＣ》

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）