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前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2024/01/11 05:30

フュトレック <2468>  295円 (+80円、+37.2%) ストップ高

 フュートレック <2468> [東証S]がストップ高。同社は9日、「音のAI検査 SDK for Linux」を開発し、菱洋エレクトロ <8068> [東証P]に提供したと発表。「音のAI検査」は、同社独自の音響処理と人工知能(AI)技術によって、機械製品や生産設備の稼働音や振動を分析し、正常状態との違いを数値によって見える化する技術。昨年8月には「音のAI検査 SDK for Windows」を製品化し、複数の企業に提供している。なお、9日取引終了後には24年3月期第3四半期(23年10-12月)の連結決算に投資有価証券評価損2400万円を計上すると発表しているが、昨年12月22日に公表した通期連結業績予想の修正に織り込み済みとあって株価への影響はみられない。

さくらさく <7097>  897円 (+150円、+20.1%) ストップ高

 さくらさくプラス <7097> [東証G]がストップ高。9日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を25万株(発行済み株数の5.54%)、または2億円としており、取得期間は1月10日から4月30日まで。株主への還元の充実及び資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とすることが目的としている。

竹田iP <7875>  950円 (+150円、+18.8%) ストップ高

 竹田iPホールディングス <7875> [東証S]がストップ高。カタログなどの商業印刷を手掛けるが、高度な印刷技術を応用した“裏芸”である半導体関連マスクの製造が収益の牽引役を担っている。半導体需要が4-6月期に本格回復するとの観測が強まるなか、同関連株への物色人気が加速した。同社もその流れに乗っているが、PBRが0.5倍未満とディープバリュー株としての側面も持つだけに水準訂正に向けた期待が一気に高まっている。24年3月期は営業減益見通しながら、来期は好採算の半導体関連マスク事業の貢献で大幅増益転換が期待できる状況となっている。

テクニスコ <2962>  727円 (+100円、+16.0%) ストップ高

 テクニスコ <2962> [東証S]がストップ高。電子デバイスから発生する熱を吸収して放熱するヒートシンクの大手メーカー。車載センサー用のほか半導体向けで高い実績を有し、高出力半導体レーザー向けやパワー半導体向けなどで需要開拓が進んでいる。ここ半導体関連中小型株の出遅れ銘柄に物色の矛先が向いており、同社株にもマーケットの視線が向いた。24年6月期は大幅減益見通しにあり、これが株価の上値を押さえていたが、半導体需要の本格回復の道筋が見えてきたことで、関連株全般は来期の業績回復を買う動きが足もとで強まっており、同社株もその流れに乗る形となった。25年6月期はトップラインの大幅な伸びを背景に、利益も回復色を鮮明とする見通し。

三機サービス <6044>  1,377円 (+155円、+12.7%)

 三機サービス <6044> [東証S]が続急騰。9日の取引終了後、24年5月期第2四半期累計(6-11月)の連結業績に関し、売上高が計画の81億7600万円から96億600万円(前年同期比52.7%増)に、経常利益が1億7900万円から4億4200万円(同5.5倍)に上振れして着地したようだと発表し、好感されたようだ。受託エリアや管理店舗が拡大し、工事進行基準の適用案件が想定以上に進捗。多能工化の推進など生産性の向上に向けた取り組みも奏功した。一方、電気設備資材の調達難の影響などを想定し、通期の業績予想は据え置いた。

東洋テク <9686>  1,440円 (+136円、+10.4%)

 東洋テック <9686> [東証S]が急反騰。9日の取引終了後、25年4月に大阪で開催予定の「2025年日本国際博覧会」(大阪・関西万博)の国際博覧会協会発注の警備業務を、同社が幹事会社となる共同企業体が受注したと発表しており、好材料視された。受注金額は共同企業体全体で108億1900万円(ゲート警備59億5000万円、会場警備48億6900万円)。受注金額に対する共同企業体のなかでの売り上げ計上方法は調整中としているが、26年3月期売上高に計上する見込みとしている。なお、24年3月期及び25年3月期業績への影響は軽微としている。

壱番屋 <7630>  5,620円 (+390円、+7.5%)

 東証プライムの上昇率2位。壱番屋 <7630> [東証P]が続急伸。9日の取引終了後、2月29日を基準日として1株を5株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることで投資家がより投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。同時に30年2月期に営業利益100億円(24年2月期予想49億円)を目指す長期ビジョンと、27年2月期に同70億円を目指す中期経営計画を発表したことも好材料視された。海外事業を成長を牽引する重点領域と位置づけ、海外店舗数を24年2月期末見込み214店舗から27年2月期末には300店舗に増やす計画だ。

エーザイ <4523>  7,574円 (+309円、+4.3%)

 エーザイ <4523> [東証P]が大幅高で6日続伸。5日・25日移動平均線とのゴールデンクロスも目前に迫っている。同社は9日、米バイオジェン と開発したアルツハイマー型認知症治療薬「レカネマブ」が中国国家薬品監督管理局から承認を得たことを発表した。米国と国内に続き3ヵ国目の承認で7~9月に中国で発売する見通し。これに伴う収益押し上げ効果に期待した買いを誘導した。

日経レバ <1570>  22,375円 (+885円、+4.1%)

 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が大幅高で3日続伸。日経平均に連動するように組成されたETFで価格変動率が日経平均の2倍に設定されており、足もとの旺盛な物色意欲を反映して個人投資家を中心とした短期筋の参戦が活発だ。日経平均は前日9日にバブル崩壊後の最高値である33年10ヵ月ぶりの水準に浮上するなど大きなフシを突破、戻り売り圧力が大幅に低減する状況となっている。直近(昨年12月29日現在)の信用倍率も2.2倍とタイト化している。これは買い残が大幅に減少していることが背景にあるが、日経平均は年初こそ軟調で始まったものの、その後は一気に上げ足を強めた。大方の個人投資家の想定を外れた強さを際立たせており、ショートポジションを組んでいる向きにとっては慌てる場面だ。売買代金も膨らみ、全市場を通じてレーザーテック <6920> [東証P]に次ぐ第2位となった。

平田機工 <6258>  6,540円 (+250円、+4.0%)

 平田機工 <6258> [東証P]が大幅続伸。自動車や半導体業界向けに産業ロボットや生産・物流システムなど生産設備を提供する。同社は9日取引終了後、電気自動車(EV)向けバッテリー「充放電関連設備」の大型案件を受注したことを発表した。受注金額は40億円超としており、受注先については非開示。受注した設備は工事の進捗に応じ順次売上高に計上する。したがって売り上げの一部は今期業績に反映するが、その他は来期以降の業績に寄与する見込みとしている。これが好材料視される形で投資資金を呼び込んだ。

日産化 <4021>  5,828円 (+169円、+3.0%)

 日産化学 <4021> [東証P]が大幅高で4日続伸。日本経済新聞電子版が9日夜、「日産化学は次世代太陽電池『ペロブスカイト』型太陽電池の材料で、2030年の事業化を目指す」と報じ、材料視されたようだ。報道によると、日産化はプラスの電荷だけを通すことができる正孔輸送層に使う材料を開発。さまざまな溶媒に溶けやすい材料で、均一な薄い膜を製造するのが容易になるほか、従来品に比べ熱に強く耐久性も高いという。

ギフトHD <9279>  2,539円 (+71円、+2.9%)

 ギフトホールディングス <9279> [東証P]が続伸。岩井コスモ証券は9日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は2950円とした。同社は横浜家系ラーメン「町田商店」などを展開。23年10月期は、国内直営既存店での価格改定効果や客数増により連結営業利益は前の期比49.7%増の23億5200万円と会社計画を上回って着地した。24年10月期の同利益は、前期比14.8%増の27億円と連続最高益が予想されているが、同証券では28億円への増額を見込んでいる。なお、9日に発表された23年12月既存店売上高は前年同月比15.0%増と11月の同15.5%増に続き高水準の伸びを維持している。

ABCマート <2670>  2,542円 (+53.5円、+2.2%)

 エービーシー・マート <2670> [東証P]が続伸。9日の取引終了後に発表した12月度概況で、既存店売上高が前年同月比10.3%増と22ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。年始を控えてまとめ買いや買い替え需要が増加し、商品別では高単価のスニーカーやアパレルの売れ行きが好調だった。なお、全店売上高は同9.8%増だった。

東海理 <6995>  2,310円 (+48円、+2.1%)

 東海理化電機製作所 <6995> [東証P]が続伸。10日午前11時ごろ、愛知県常滑市で実施する自動運転バスの実証実験に参画すると発表しており、好材料視された。同実証実験は、国土交通省「地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転実証調査事業)」に採択された常滑市で実施される自動運転バス実証実験で、同社は自動運転バス車両外に取り付けた複数台のカメラの映像を合成処理し、映像品質を維持したまま低遅延な伝送を可能にした、監視者の負担が少ない、安心・安全な遠隔監視システムの実用化を推進するという。

オンワード <8016>  511円 (+9円、+1.8%)

 オンワードホールディングス <8016> [東証P]が4日続伸。9日の取引終了後に発表した12月度の月次売上概況で、店舗売り上げとEコマース売り上げを合わせた既存店売上高が前年同月比9.4%増となり、22ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。全国的に月平均気温が高く推移したなか、暖冬向けの柔軟な商品マーチャンダイジングが奏功し、「23区」や「UNFILO」などの主力ブランドを中心に洋品やボトムスなどの販売が増加した。なかでも、自社ECサイト「ONWARD CROSSET」での販売が好調だったほか、オンワード樫山のOMOサービス「クリック&トライ」の利用も拡大し売り上げの増加に寄与した。なお、全店売上高は同5.0%増だった。

アイカ <4206>  3,505円 (+56円、+1.6%)

 アイカ工業 <4206> [東証P]が続伸。9日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、営業利益を215億円から245億円(前期比19.2%増)へ上方修正したことが好感された。石化原料価格の下落にともなう売価設定の低下により、化成品海外セグメントを中心に売り上げが減少する見通しで、売上高は2500億円から2370億円(同2.1%減)へ下方修正した。その一方で、化成品及び建装建材セグメントともに低採算事業の収益改善やコストダウン、販売価格の見直し、高付加価値商品の販売拡大などに取り組んだことが奏功し、営業利益を上方修正する。

すかいらーく <3197>  2,203.5円 (+34.5円、+1.6%)

 すかいらーくホールディングス <3197> [東証P]が4日続伸。9日の取引終了後に発表した12月度の売上高で、既存店売上高が前年同月比13.0%増と21ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。主要ブランドの新グランドメニューや年末年始向けの高単価メニューが好調に推移した。特に、消費者が価値を感じられる商品には支払い額の増加が許容される傾向で、ずわい蟹フェアが各ブランドで好調だった。

キャンドゥ <2698>  2,785円 (+43円、+1.6%)

 キャンドゥ <2698> [東証S]が続伸。10日午後2時ごろに発表した12月度の月次売上高で、既存直営店売上高が前年同月比2.6%増と19ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。なお、全社売上高は同4.7%増だった。

ベル24HD <6183>  1,755円 (+25円、+1.5%)

 ベルシステム24ホールディングス <6183> [東証P]が続伸。10日午前10時ごろ、AIプラットフォームの開発・提供事業を展開する台湾のインツミット社と、顧客対応の自動化を実現するAIとヒトのハイブリッド型ソリューションの開発・提供と運用の連携を目的に業務提携契約を締結したと発表しており、好材料視された。今回の業務提携は、今後の資本提携も視野に入れたもの。契約締結により、台湾を皮切りに、日本・ベトナム・タイなどの各国に向け、ベル24HDが持つ顧客接点の高度化メソッドとインツミットが開発・提供する対話型AIプラットフォーム「SmartRobot」を掛け合わせた新たな共同サービス「Smart BPOサービス(仮称)」の開発を行うとともに、両社の顧客に向けた販路拡大を進めるとしている。

大戸屋HD <2705>  5,310円 (+60円、+1.1%)

 大戸屋ホールディングス <2705> [東証S]が7日続伸。9日の取引終了後に発表した23年12月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比15.8%増となり、26ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数が同6.7%増と増加基調を継続していることに加えて、客単価も同8.6%増と上昇した。

※10日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探
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