東京株式（大引け）＝３１０円高で４日続伸、２万２０００円台回復から先物主導で上昇加速

　１８日の東京株式市場は、日経平均株価が当面のフシ目として意識されていた２万２０００円台を回復してきたことで、海外投資家から株価指数先物に売り方のショートカバーが入り、現物市場での裁定買いを誘発して上げ幅が拡大した。後場に入っても上昇が加速し、前日比３００円高を超えたこの日の高値圏で推移した。

　米主要メディアが現地１７日に、次期国務長官に指名されているポンペオ中央情報局（ＣＩＡ）長官が、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と面会したと報じたことも、米朝首脳会談の準備が進展していると受け止められ、買い支援材料となっているようだ。また、外国為替市場での円安・ドル高進行も追い風となった。

　日経平均株価終値は、前日比３１０円６１銭高の２万２１５８円２０銭と４日続伸した。東証１部の売買高概算は、１４億５８６１万株、売買代金概算は２兆５４６７億３００万円。値上がり銘柄数は１７３３、対して値下がり銘柄数は２８６、変わらずは６３銘柄だった。

　個別銘柄では、建設事業の利益率向上などで１８年３月期の業績予想を上方修正した戸田建設<1860.T>が大幅高で４日続伸。通信業向けなどの受注好調で１８年３月期業績予想を上方修正したＭｉｎｏｒｉソリューションズ<3822.T>も６日ぶりに大幅反発している。このほかに、ファーストリテイリング<9983.T>、ソフトバンクグループ<9984.T>、ファナック<6954.T>、ＴＤＫ<6762.T>など日経平均株価への寄与度の高い銘柄は堅調。後場に入って日本郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>など海運株が一段高となった。また、ＴＯＫＹＯ　ＢＡＳＥ<3415.T>、ＫＬａｂ<3656.T>、ライオン<4912.T>、グリー<3632.T>、北の達人コーポレーション<2930.T>も買われた。

　半面、“中古マンションでも不正融資”と報じられたスルガ銀行<8358.T>は後場に入って下落幅を拡大。証券会社がアナリストリポートで、目標株価を引き下げたディップ<2379.T>が後場一段安となった。このほかに、ルネサスエレクトロニクス<6723.T>、ブイ・テクノロジー<7717.T>、小野薬品工業<4528.T>は軟調推移となった。

出所：minkabuPRESS