＜私の相場観＞＝証券ジャパン・調査情報部長 大谷 正之氏

　日経平均株価の上昇が加速している。信用買い残の減少など需給の改善や、米国株式の上昇、さらにＮＩＳＡ（少額投資非課税制度）の投資枠拡大方針が伝えられたことが、買い支えの要因となっている。ここから先、戻り相場は第２段階に入る。心理的フシ目でもある１万５０００円を突破し、今後は売買代金の増加も必須条件となる。

　今後の物色対象としては、比較的大型の好業績予想銘柄で、水準訂正が遅れて割安にとどまっているものや、ＧＰＩＦ（年金積立金管理運用独立行政法会人）の投資対象となっている「ＪＰＸ日経４００」の組み入れ銘柄に注目が集まりそうだ。

　個別銘柄では、輸出を含めた社会インフラ整備で活躍場面が広がる川崎重工業<7012.T>や、ＩＨＩ<7013.T>に注目。

　太陽電池用パワコンの好調で、前３月期連結決算で最終利益が前の期比７３％と大幅に伸びたのに続き、今期も前期比３０％増と連続増益を見込むジーエス・ユアサコーポレーション<6674.T>、旺盛な建設需要を背景に車載クレーンなどの出荷が好調に推移する古河機械金属<5715.T>も見逃せない。


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）