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前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2022/02/10 05:30

SBG <9984>  5,612円 (+310円、+5.9%)

 ソフトバンクグループ <9984> が急反発。8日取引終了後に発表した22年3月期第3四半期(4-12月)決算は、最終利益が前年同期比87%減の3926億1700万円だった。傘下のビジョン・ファンドの投資先の株価下落に伴い利益が急減した。また、英半導体 設計子会社のアームを米画像処理半導体大手のエヌビディア に売却する計画について断念したことも合わせて発表した。アームについては22年度中に株式上場を進める計画としており、ナスダック市場が有力視されているが、現時点では不透明な部分もある。足もとの業績低迷とアーム売却の頓挫という2つのネガティブ材料が表面化しているが、いずれも株価には事前に織り込みが進んでいた。ただ、上限1兆円枠の自社株買いも継続的に実施していることで、下値を売り込む動きはみられなかった。

ネクソン <3659>  2,445円 (+133円、+5.8%)

 ネクソン <3659> が急反発。8日の取引終了後、21年12月期の連結最終利益は前の期比2.0倍の1148億円に急拡大し、従来予想の948億円を上回って着地したと発表。なお、22年12月期の業績見通しについては配当以外は開示しなかったものの、同時に、前期の年間配当を5円→7.5円(前の期は5円)に増額し、今期も前期比2.5円増の10円に増配する方針としたことで好感されたようだ。

大阪ソーダ <4046>  3,115円 (+169円、+5.7%)

 大阪ソーダ <4046> が急反発。8日の取引終了後、22年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比63.5%増の106億円に拡大し、通期計画の114億円に対する進捗率は93.2%に達し、5年平均の78.9%も上回った。直近3ヵ月の実績である10-12月期(3Q)の連結経常利益も前年同期比59.5%増の44.6億円に拡大し、売上営業利益率は前年同期の10.3%→17.9%に急上昇しており、好感されたようだ。

マルマエ <6264>  2,490円 (+134円、+5.7%)

 マルマエ <6264> が急反発。9日午前11時30分ごろ、第2四半期累計(21年9月-22年2月)単独業績予想について、売上高を35億4000万円から39億円(前期比69.6%増)へ、営業利益を9億円から11億8400万円(同2.8倍)へ、純利益を6億2300万円から8億3600万円(同2.8倍)へ上方修正し、あわせて中間・期末各18円の年36円を予定していた配当予想を中間・期末各22円の年44円(前期24円)に引き上げたことが好感された。半導体分野の市場が好調に推移したことに加えて、FPD分野も想定以上に好調だったこと、更にその他分野でも太陽電池製造装置向けの受注が想定以上だったことなどが要因という。また、材料費や外注費が想定よりも低くなることなども寄与する。

日産自 <7201>  626.6円 (+33.6円、+5.7%)

 日産自動車 <7201> が4日ぶりに急反発。8日の取引終了後、22年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結最終損益は2013億円の黒字(前年同期は3677億円の赤字)に浮上して着地したと発表。併せて、通期の同損益を従来予想の1800億円の黒字→2050億円の黒字(前期は4486億円の赤字)に13.9%上方修正しており、好感されたようだ。

ハーモニック <6324>  4,500円 (+240円、+5.6%)

 ハーモニック・ドライブ・システムズ <6324> [JQ]が5日ぶりに急反発。8日の取引終了後、22年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比31倍の67.5億円に急拡大し、通期計画の82億円に対する進捗率は82.3%に達し、さらに前年同期の16.1%も上回ったと発表。同時に22年3月期第3四半期(10-12月)の受注高が前年同期比2.5倍となったことも発表しており、好感されたようだ。

ヨコオ <6800>  2,693円 (+134円、+5.2%)

 ヨコオ <6800> が5日ぶりに急反発。9日正午ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を660億円から675億円(前期比12.5%増)へ、営業利益を50億円から54億円(同4.3%増)へ、純利益を34億5000万円から38億5000万円(同0.8%増)へ上方修正し、減益予想から一転して営業増益予想としたことが好感された。クラウドサービス向けやスマートフォンほか電子機器向け半導体の需給逼迫により、検査需要の旺盛な状況が続いていることを背景に、回路検査用コネクタセグメントで増収と利益率上昇に伴う増益が見込まれることが全体の利益を押し上げるという。なお、第3四半期累計(4-12月)決算は、売上高487億2700万円(前年同期比11.4%増)、営業利益37億5200万円(同0.5%減)、純利益32億円(同34.8%増)だった。

C&R <4763>  1,798円 (+81円、+4.7%)

 クリーク・アンド・リバー社 <4763> が大幅反発、一時96円高の1813円まで上値を伸ばした。同社は映像やゲーム、Webコンテンツなどの制作代行事業を手掛け、クリエーターの派遣も行っている。VR事業にも経営資源を注いでおり、近い将来の メタバース事業への発展を念頭に置いた積極的な取り組みをみせている。昨年12月に、建築士及び工務店と注文住宅を建てたい人の双方をVR空間で結びつけるVR住宅展示場を開設したが、これもメタバース事業に向けたひとつの布石となっている。業績は中長期にわたり成長路線をまい進、22年2月期は4期連続で2ケタ増収を確保し、営業利益は前期比3割増の32億円を見込む。
日本ライフL <7575>  1,037円 (+44円、+4.4%)

 日本ライフライン <7575> が5日ぶりに大幅反発。9日午前10時ごろ、同社が独占販売権を有している米インスパイア・メディカル・システムズ 製の閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)の植込み型治療デバイスを用いた国内初症例を4日に実施したと発表しており、これが好材料視された。植込み型治療デバイス「Inspire Upper Airway Stimulation System(Inspire UAS)」は、2010年にCEマーク、14年にFDA(米国食品医薬品局)の承認をそれぞれ取得し、欧米では既に2万例以上の豊富な臨床実績がある体内に植込み使用する医療機器。電気刺激のためのジェネレーター本体と、呼吸の状態を感知するセンサリード及び電気刺激を伝える刺激リードで構成され、患者の睡眠時に呼吸(吸気)の動きに連動して、ジェネレーター本体から刺激リードを介して舌下神経に微弱な電気刺激を与え、気道を確保することでOSAを治療する。同社では、心臓ペースメーカーなどの植込み型デバイスにおける豊富な取り扱い経験を生かし、「Inspire UAS」の普及を目指すとしている。

リンテック <7966>  2,676円 (+112円、+4.4%)

 リンテック <7966> が5日ぶりに大幅反発。9日午後1時ごろ、22年3月期の連結業績予想について、営業利益を210億円から220億円へ、純利益を150億円から160億円へ上方修正し、39円を予定していた期末配当予想を49円へ引き上げ年間配当を88円(前期78円)としたことが好感された。会計基準の変更に伴い前期との比較はないものの、第3四半期までの業績で半導体・電子部品関連製品が好調に推移していることが要因という。なお、売上高は2550億円の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第3四半期累計(4-12月)決算は、売上高1912億4500万円(前年同期比11.3%増)、営業利益177億7000万円(同51.9%増)、純利益133億7300万円(同68.5%増)だった。

シャープ <6753>  1,308円 (+50円、+4.0%)

 シャープ <6753> が大幅高で3日続伸。同社は8日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、足もとの業績推移を踏まえ、売上高を2兆5500億円から2兆5200億円(前期比3.9%増)へ、営業利益を1010億円から920億円(同10.7%増)へ下方修正する一方で、純利益を760億円から850億円(同59.6%増)へ上方修正すると発表した。未定としていた年間配当予想は40円(前期は30円)と開示しており、これも好感されたもよう。22年3月期第3四半期累計(4-12月)連結営業利益は638億8700万円(前年同期比3.0%増)だった。サプライチェーンの混乱により、半導体価格・原材料価格・物流コストなどが期初想定以上に上昇しているため、営業利益は下方修正するとした。

HOYA <7741>  15,980円 (+560円、+3.6%)

 HOYA <7741> が大幅反発。米国で半導体関連株に見直し買いが入るなか、先端半導体向けのEUV(極端紫外線)ブランクスなどが好調な同社株も値を戻す展開となった。データセンター向け3.5インチハードディスク駆動装置(HDD)基板の成長が続いているほか、ライフケア事業ではメガネレンズなどが堅調だ。22年3月期の連結純利益は前期比29.9%増の1630億円と最高益更新の見込み。23年3月期も最高益基調が予想されており、株価も反発が期待された。

アルコニクス <3036>  1,395円 (+47円、+3.5%)

 アルコニックス <3036> が大幅反発。9日午後0時30分ごろ、22年3月期の連結業績予想について、営業利益を87億円から104億円へ、純利益を62億円から78億円へ上方修正したことが好感された。会計基準の変更に伴い前期との比較はないものの、半導体・電子部品関連での高水準な需要継続と、好調な自動車関連部材の出荷を背景に、商社流通及び製造の両セグメントの収益が好調に推移していることが要因。なお、売上高は1520億円の従来見通しを据え置いた。同時に発表した第3四半期累計(4-12月)決算は、売上高1141億7600万円、営業利益84億3000万円、純利益65億3700万円だった。

コーナン <7516>  3,595円 (+70円、+2.0%)

 コーナン商事 <7516> が反発。そのほか、ジョイフル本田 <3191>コメリ <8218> などホームセンター株の一角が買われた。気象庁が9日、太平洋側を東に進む南岸低気圧や上空に強い寒気が流入する影響で、関東甲信で10日から11日にかけて雪や雨が降り、注意報級の大雪となる見込みだと発表しており、大雪対策関連として買われたようだ。また、ショベルの国内シェアトップの浅香工業 <5962> [東証2]、スノータイヤを扱うオートバックスセブン <9832>G-7ホールディングス <7508> なども買われた。

住友鉱 <5713>  5,493円 (+71円、+1.3%)

 住友金属鉱山 <5713> が6日続伸し、昨年来高値を更新。同社は8日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を1兆1750億円から1兆2110億円(前期比30.8%増)へ、純利益予想を2140億円から2480億円(同2.6倍)へ、年間配当予想を184円から222円(前期は121円)へ上方修正すると発表した。セグメント別の利益では、資源は1840億円から2020億円へ、製錬は730億円から880億円へ、材料は180億円から230億円へ見通しを増額した。あわせて発表した22年3月期第3四半期累計(4-12月)連結純利益は1700億7700万円(前年同期比3.7倍)だった。

※9日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探
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