シャープの奥田隆司社長は７日、記者団の取材に応じ、２０１２年１０―１２月期の営業損益が想定を上回ったことを明らかにした。「液晶テレビの販売が若干回復し、白物家電を中心に堅調」（奥田社長）で、売上高も１２年９月から４カ月連続で単月前年同月比プラスで推移したという。
　シャープは下期（１２年１０月―１３年３月）の営業黒字（１３８億円）を、金融機関などに提出した経営再建策に盛り込んだ。黒字化できない場合、米クアルコムからの追加出資も受けられない恐れもある。
　一方、シャープの株価低迷や台湾当局による差し戻しなどで停滞している台湾・鴻海精密工業との資本提携交渉は「前進するよう、年末に鴻海へ文書を出した」（同）という。資本増強や資金調達については、３月までに発表する中期経営計画で明らかにする。