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リソル Research Memo(1):インバウンド需要の急拡大を機に利益成長ステージへ

配信元:フィスコ
投稿:2024/07/19 13:01
*13:01JST リソル Research Memo(1):インバウンド需要の急拡大を機に利益成長ステージへ ■要約

1. 事業の独自性や事業ポートフォリオをベースにしたシナジーモデルに特徴
リソルホールディングス<5261>は、施設運営と投資再生の2軸を持ち、ホテル運営事業、ゴルフ運営事業、リソルの森(CRCC)事業、福利厚生事業、再生エネルギー事業、投資再生事業という独自性の強い6つの事業を多角的に展開している。同社の事業セグメントは一見ばらばらのようだが、事業ポートフォリオをベースにしたシナジーモデルが大きな特徴となっている。施設運営と投資再生が収益的に補完関係にあるうえ、独自性のある事業が相互にシナジーを発揮することで、顧客に高い利便性やより大きな満足といった付加価値を提供し、それぞれの業界で一層の差別化を図っている。こうした各事業の独自性や事業ポートフォリオのほか、三井不動産<8801>グループやコナミグループ<9766>を巻き込んで発揮するシナジーも同社の大きな強みとなっている。

2. 主力の運営事業(ホテル・ゴルフ)がけん引
ホテル運営事業では、ツーリストホテル化に向けたリブランディングを進める“リソルホテルズ”をはじめ、多彩なブランドで宿泊施設を運営している。ゴルフ運営事業では、企画・サービスなどソフト面ばかりでなく、リニューアルなどハード面の品質向上も好評である。リソルの森(CRCC)事業では、「グランヴォー スパ ヴィレッジ」の拡充などによって、より上質のリゾートライフを提供している。いずれもインバウンド需要が好調で、さらなる取り込みへ向けてサービスやハードを強化している。そのほか福利厚生事業では、「精算ビジネスモデル」「プラスユアチョイス」「グループ直営施設」を強みに積極営業を展開している。再生エネルギー事業では売電と自家消費の2つの事業を展開、投資再生事業は運営事業と対をなす収益の要であり、資金調達元として、補完的にグループ収益の安定化を支えている。

3. インバウンド需要の急拡大を受け、2024年3月期はホテルが大幅黒字転換
2024年3月期の業績は、売上高が25,717百万円(前期比16.6%増)、営業利益が2,122百万円(同554.8%増)と非常に好調だった。アフターコロナになって、国内旅行やインバウンド需要が急拡大するなど良好な環境が続いている。このような経営環境下、「2030年にインバウンドを6,000万人」とする政府目標や若年層や女性のゴルフ参加に加え、インバウンドゴルファーの拡大、シニアゴルファーのプレー期間長期化などを追い風に、シナジーの追求に加え、施設の拡大やインバウンド需要・国内旅行獲得に向けたマーケティング施策、ワンランク上のサービス提供、上質化などで既存事業の成長を図った。この結果、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)で利益をけん引した投資再生事業は減益となったが、ホテル運営事業が大きく黒字転換、ゴルフ運営事業とリソルの森(CRCC)事業も大幅増益となった。

4. 中長期的なインバウンド需要の取り込みで利益成長ステージ入りへ
同社は2025年3月期の業績見通しについて、売上高27,000百万円(前期比5.0%増)、営業利益2,200百万円(同3.6%増)、経常利益2,000百万円(2.7%増)と見込んでいる。中長期的に拡大が予想されるインバウンド需要の取り込みに加え、前期に運営を開始したゴルフ場の通期稼働、DXなどによる業務の効率化、仕入れの統一化などによるコスト削減を推進し、増収増益を継続する計画である。さらに、財務の健全性を意識しつつ、新規施設の取得や新規事業の開発、海外への事業進出の検討など、継続的な事業拡大を見据えた施策を展開していく。また、こうした中期成長戦略と並行してスマー卜フォンアプリによる会員統合を進めており、シナジーを一層高めていく計画である。着実な利益成長など具体的な成果をあげるステージに入ってきたと言えよう。

■Key Points
・ホテル運営やゴルフ運営など独自性の強い6事業のポートフォリオに特徴
・インバウンド需要の急拡大によりホテルやゴルフなど運営事業が好調に推移
・新規施設や新規事業など事業拡大施策もあり、利益成長ステージ入りへ

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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配信元: フィスコ
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