東京株式（大引け）＝１４４円高、円安など追い風材料に後場切り返す

　１３日の東京株式市場は売り優勢で始まり、朝方に日経平均株価は２万１７００円まで下げたが、その後は戻り歩調となり、後場は円安に振れる為替を横目に上げ幅を拡大、高値引けとなった。

　大引けの日経平均株価は前日比１４４円０７銭高の２万１９６８円１０銭と４日続伸。東証１部の売買高概算は１２億２１５２万株、売買代金概算は２兆３３６４億３０００万円。値上がり銘柄数は１５７９、対して値下がり銘柄数は４１９、変わらずは７１銘柄だった。

　きょうの東京市場は、朝方は売りが先行した。前日の米国株市場でトランプ政権下での貿易摩擦への思惑が再燃したことからＮＹダウが反落、寄り直前に為替が仕掛け的に円高に振れたことも足を引っ張った。国内では「森友学園問題」に伴う政局不安も上値を重くする要因とみられている。しかし、下値では押し目買い意欲が強く、開始１０分弱でこの日の底を入れ、以降は戻り歩調を強めた。後場は為替市場でにわかにドル買い円売りの動きが強まり、１ドル＝１０６円台後半へと急速に円安が進んだことを受け先物主導の買いが入った。個別でも半導体関連を中心にハイテク輸出株などに見直し買いが入り、つれて日経平均も上値指向となった。売買代金は２兆３０００億円強と盛り上がりを欠いたが、東証１部全体の７６％の銘柄が上昇する強い地合いだった。

　個別では、東京エレクトロン<8035.T>、ＳＵＭＣＯ<3436.T>が買われ、信越化学工業<4063.T>も物色人気となった。ソニー<6758.T>も堅調。ライクキッズネクスト<6065.T>がストップ高、ヴィンクス<3784.T>も大幅高となった。東京製綱<5981.T>、ネクステージ<3186.T>が上昇、バリューコマース<2491.T>、アイスタイル<3660.T>も値を飛ばした。くらコーポレーション<2695.T>、フォーカスシステムズ<4662.T>も高い。

　半面、昭和電工<4004.T>が軟調、住友金属鉱山<5713.T>、良品計画<7453.T>も売られた。ソフトブレーン<4779.T>が急反落、シーズ・ホールディングス<4924.T>、日本ペイントホールディングス<4612.T>なども大きく下げた。アスクル<2678.T>、サンデンホールディングス<6444.T>が安く、ＪＸＴＧホールディングス<5020.T>、ＩＨＩ<7013.T>も下落した。

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）