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*13:46JST ユニリタ Research Memo(6):2024年3月期の業績予想を据え置き、積極投資をこなしながら増収増益を見込む
■業績見通し
1. 2024年3月期の業績予想
中期経営計画の最終年度である2024年3月期の業績予想についてユニリタ<3800>は、期初予想を据え置き、売上高を前期比5.2%増の12,150百万円、営業利益を同0.4%増の920百万円、経常利益を同7.3%減の1,050百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同6.3%増の800百万円と増収増益を見込むとともに、中計目標値(2022年5月公表)を超過する見通しとなっている。
売上高は、DX推進を背景とする良好な受注環境が続くなかで、すべての事業が好調に推移する見通しである。特に、受注好調なコンサルティングを起点として、プロダクトのサービス化によるストック売上高の積み上げや主力クラウドサービスの伸び、システムインテグレーションの拡大も増収に寄与する想定となっている。
損益面では、クラウドインフラ等の資材調達価格やIT人材不足による外部委託費の上昇などに加え、将来を見据えた人的資本の強化(人材獲得や教育研修など)、サービスシフトに向けた研究開発費など先行投資を予定しているものの、増収による収益の押し上げにより営業増益を確保する見通しである。また、これまで費用が先行してきた「クラウドサービス」の損益改善や、コンサルティングと一体となった高収益案件の獲得なども収益の底上げに寄与する想定となっているようだ。経常利益のみが前期比で減益となっているのは、前期に計上された一過性の営業外収益がはく落することが理由である。
なお、上期実績が計画を上回った(特に利益面)にもかかわらず、通期予想を据え置いたのは、上期予定していた研究開発費や人材投資等の一部執行を下期に変更したことや経営基盤強化のための追加費用を見込んでいるためである。
2. 弊社アナリストの見方
通期予想の達成のためには、下期の売上高6,223百万円、営業利益416百万円が必要となる。好調な外部環境に加え、内部体制も強化(パートナーを含む営業体制の強化やグループ一体となった受注体制の構築など)されてきたことを勘案すれば、業績予想の達成は十分に可能であると弊社では見ている。とりわけ利益面では、将来に向けた追加的な先行投資を予定しているものの、上期業績の上振れやクラウドサービス事業の損益改善(通期黒字化)、プロフェッショナルサービス事業における高付加価値化の進展などにより、アップサイドの可能性にも注意が必要であろう。注目すべきは、中期経営計画の最終年度として、次のフェーズにつながる仕上げをどのように進めていくのかにある。特に、しだいに動きが出てきた「事業課題」や「社会課題」の解決に向けた事業展開をいかに軌道に乗せていくのか、さらには人的投資や研究開発投資の動向やその成果も含め、今後の進捗をフォローしたい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<SO>
1. 2024年3月期の業績予想
中期経営計画の最終年度である2024年3月期の業績予想についてユニリタ<3800>は、期初予想を据え置き、売上高を前期比5.2%増の12,150百万円、営業利益を同0.4%増の920百万円、経常利益を同7.3%減の1,050百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同6.3%増の800百万円と増収増益を見込むとともに、中計目標値(2022年5月公表)を超過する見通しとなっている。
売上高は、DX推進を背景とする良好な受注環境が続くなかで、すべての事業が好調に推移する見通しである。特に、受注好調なコンサルティングを起点として、プロダクトのサービス化によるストック売上高の積み上げや主力クラウドサービスの伸び、システムインテグレーションの拡大も増収に寄与する想定となっている。
損益面では、クラウドインフラ等の資材調達価格やIT人材不足による外部委託費の上昇などに加え、将来を見据えた人的資本の強化(人材獲得や教育研修など)、サービスシフトに向けた研究開発費など先行投資を予定しているものの、増収による収益の押し上げにより営業増益を確保する見通しである。また、これまで費用が先行してきた「クラウドサービス」の損益改善や、コンサルティングと一体となった高収益案件の獲得なども収益の底上げに寄与する想定となっているようだ。経常利益のみが前期比で減益となっているのは、前期に計上された一過性の営業外収益がはく落することが理由である。
なお、上期実績が計画を上回った(特に利益面)にもかかわらず、通期予想を据え置いたのは、上期予定していた研究開発費や人材投資等の一部執行を下期に変更したことや経営基盤強化のための追加費用を見込んでいるためである。
2. 弊社アナリストの見方
通期予想の達成のためには、下期の売上高6,223百万円、営業利益416百万円が必要となる。好調な外部環境に加え、内部体制も強化(パートナーを含む営業体制の強化やグループ一体となった受注体制の構築など)されてきたことを勘案すれば、業績予想の達成は十分に可能であると弊社では見ている。とりわけ利益面では、将来に向けた追加的な先行投資を予定しているものの、上期業績の上振れやクラウドサービス事業の損益改善(通期黒字化)、プロフェッショナルサービス事業における高付加価値化の進展などにより、アップサイドの可能性にも注意が必要であろう。注目すべきは、中期経営計画の最終年度として、次のフェーズにつながる仕上げをどのように進めていくのかにある。特に、しだいに動きが出てきた「事業課題」や「社会課題」の解決に向けた事業展開をいかに軌道に乗せていくのか、さらには人的投資や研究開発投資の動向やその成果も含め、今後の進捗をフォローしたい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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