川本産業、今期経常を一転7％減益に下方修正

　川本産業 <3604> [東証Ｓ] が2月6日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比5.7％減の5.8億円に減った。
　併せて、通期の同利益を従来予想の9億円→8億円(前期は8.5億円)に11.1％下方修正し、一転して6.5％減益見通しとなった。ただ、通期の連結最終利益は従来予想の6.3億円→7億円(前期は6.4億円)に11.1％上方修正し、一転して9.0％増益見通しとなった。

　会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結経常利益も従来予想の5.6億円→4.6億円(前年同期は4.4億円)に17.9％減額し、増益率が26.7％増→4.1％増に縮小する計算になる。

　直近3ヵ月の実績である10-12月期(3Q)の連結経常利益は前年同期比19.0％増の2.4億円に伸び、売上営業利益率は前年同期の2.3％→3.0％に改善した。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　メディカル事業におきまして、医療機関等に対する感染管理製品の売上が堅調に推移いたしましたが、手袋などの一部の製品において販売価格が下落したことや手術関連製品の売上が減少したことで、前年同期と比較すると売上は減少いたしました。コンシューマ事業におきましては、専門店や通信販売事業者向けが堅調に推移し、加えて新製品のマスクに関する売上が好調に推移したことから、売上が大きく増加いたしました。結果、売上は前期を上回る水準ではありますが、当初予想は下回る見込です。利益面では、原料や資材価格の高騰、円安による海外輸入品の仕入価格が上昇しており、国内製造事業の割合が大きいメディカル事業において製造原価が増加しております。また、クロス工業株式会社の株式取得に伴う仲介手数料、デューデリジェンス費用等の一時費用を計上しており、結果、営業利益、経常利益は当初の予想を下回る見込みです。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、クロス工業株式会社の株式取得による負ののれんが249,046千円発生したことで、当初の予想を上回る見込みです。