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前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2023/05/30 05:30

ダイワ通信 <7116>  2,111円 (+127円、+6.4%)

 ダイワ通信 <7116> [東証S]が急反発。前週末26日の取引終了後、プロ卓球チームを運営する金沢ポート(石川県金沢市)と共同で、卓球審判のエッジ判定をサポートすることを目的としたAIエッジ判定システム「ダイワの1ミリメートル」の開発に着手すると発表したことが好感された。同システムの開発は、防犯カメラとAI画像解析システムを組み合わせることで、打球が卓球台の縁(エッジ)に触れたかどうかの微妙なエッジボールなど、人間の目では判断が難しい判定のサポートを目的とするもの。卓球人口の拡大を目的に、地域の体育館や公民館など日常的な場面で活用できるよう、高価なハイスピードカメラではなく、AI技術を利用して導入コストを抑えたシステムを目指すとしている。

ソシオネクス <6526>  15,550円 (+910円、+6.2%)

 ソシオネクスト <6526> [東証P]が4日続急伸。昨年10月にプライム市場に新規上場したニューフェースだが、初値は公開価格比5%高と小さく生まれたものの、セカンダリーでの躍進ぶりが際立っている。ファブレス形態でSoC(システムオンチップ)の設計・開発・販売を手掛ける半導体関連の新星だが、岸田政権の国策的な半導体支援の動きを背景に中期成長力に対する期待が高まっている。同社株の初値は3835円で、7ヵ月あまりで4倍以上となった計算だ。24年3月期の収益予想は一時的に伸び悩む見通しとなったことを受け、外資系証券経由の貸株調達に伴う空売りが積み上がったことも、結果的に強制的なショートカバー(踏み上げ)を誘発し株価上昇に弾みがついた状態となっている。

BBタワー <3776>  136円 (+7円、+5.4%)

 ブロードバンドタワー <3776> [東証S]が3日ぶりに急反発。29日付の日本経済新聞朝刊が「経済産業省は企業が北海道と九州にデータセンターを設置した場合に開設費用の半額を補助する」と報じた。記事によると、近く改定する半導体・デジタル産業戦略に盛り込むとし、2023年度予算で確保した455億円を使うという。報道を受け、データセンター関連に位置づけられる同社株に思惑的な物色が向かったようだ。

アドテスト <6857>  17,670円 (+690円、+4.1%)

 アドバンテスト <6857> [東証P]が3連騰。このほか東京エレクトロン <8035> [東証P]など半導体製造装置関連が一斉高となったほか、車載用半導体トップのルネサスエレクトロニクス <6723> [東証P]やシリコンウエハー大手のSUMCO <3436> [東証P]なども軒並み上昇した。前週末26日の米国株市場でエヌビディア をはじめ半導体セクターに買いが集まり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が連日で6%を超える急騰をみせた。東京市場でも、半導体関連株には海外マネーの流入が顕著で、29日も米半導体株高に追随する形で関連株に物色の矛先が向いた。足もとで為替が急速に円安に振れていることも追い風材料となったようだ。

ユーグレナ <2931>  916円 (+23円、+2.6%)

 ユーグレナ <2931> [東証P]が続伸。前週末26日の取引終了後、武蔵野大学薬学部薬学科の田中健一郎講師との共同研究により、カラハリスイカ果汁の摂取がPM2.5などの大気汚染物質による肺の炎症を抑制することを示す研究成果を確認したと発表しており、好材料視された。カラハリスイカは、アフリカのカラハリ砂漠に自生する野生種スイカで、スイカ本来の特徴に加えて過酷な砂漠環境ストレスから自らの細胞を守る能力と水分を保持する能力に優れているという。同社では今後も、カラハリスイカ果汁の機能性の解明を目指し、研究に取り組むとしている。

あすか薬HD <4886>  1,266円 (+25円、+2.0%)

 あすか製薬ホールディングス <4886> [東証P]が反発。29日付の日本経済新聞朝刊で、「あすか製薬ホールディングス傘下のあすか製薬メディカルは毛髪や爪に蓄積したホルモン量からストレスを検査できるキットを7月に発売する」と報じられており材料視された。記事によると、キットは3センチ以上の毛髪10本程度か1週間伸ばした両手の親指の爪を採取し同社に郵送するもので、2~3週間後に結果が指定アドレスにメールで届くという。また、7月24日に通販サイトで発売するとしている。なお、会社側によると、同キットは10月11日から開催される第1回健康サポートEXPOに出展される。

日経レバ <1570>  18,455円 (+360円、+2.0%)

 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が3日続伸。日経平均株価にリンクされたETFで、価格変動率は日経平均の2倍に基本設定されていることが最大の特長。全体相場のボラティリティが高まるなか、個人投資家を中心とした短期資金の売り買いが活発となっている。株価は今月23日につけた最高値を上抜き、青空圏に突入した。米債務上限問題はバイデン米大統領とマッカーシー下院議長との間でようやく基本合意に達したことから、これを好感する形で前週末の欧米株が全面高に買われた。東京市場もこれを受けて海外投資家を中心とする買いが大型株中心に流れ込んだ。

サトーHD <6287>  1,950円 (+36円、+1.9%)

 サトーホールディングス <6287> [東証P]が5日ぶりに反発。前週末26日の取引終了後、米国子会社を通じて米スタッフォード・プレス社(ワシントン州)の全株式を取得し、子会社としたと発表しており、好材料視された。スタッフォード社は主に花き用タグ・ラベルとそれらをオンデマンドでカラー発行するインクジェットプリンターを製造・販売する会社。花きを含むリテール市場はサトーの米国事業が注力する市場の一つであり、バーコードラベルやプリンターを販売してきたが、花き市場における更なるシェア拡大などを目指して子会社化したという。

SB <9434>  1,510.5円 (+17.5円、+1.2%)

 ソフトバンク <9434> [東証P]が上伸。29日、米エヌビディア と同社が生成AIと5G/6G(第5世代/第6世代移動通信システム)に向けた次世代プラットフォームの構築に向けて協業すると発表。これが株価の支援材料となったようだ。ソフトバンクはエヌビディアと協力し、コスト削減が可能で、エネルギー効率の高い共通サーバープラットフォームで、生成AIとワイヤレス通信向けのアプリケーションを提供するデータセンターを構築する。

オリックス <8591>  2,390円 (+25円、+1.1%)

 オリックス <8591> [東証P]が4日ぶりに反発。岩井コスモ証券は26日、同社株の投資判断「A」と目標株価2800円を継続した。23年3月期の連結純利益は前の期比12.5%減の2730億7500万円だったが、前の期に計上した会計ソフト大手「弥生」売却益の影響を除けば増益を確保した。経済活動の正常化進展で、関西エアポートや航空機リース、旅館・ホテルの利益が回復し、24年3月期の同利益は前期比20.8%増の3300億円を見込んでいるが、同証券では3400億円への上振れを予想。グローバルに展開する再生可能エネルギー事業は、来期以降に収益貢献が本格化して成長を牽引すると指摘。

キヤノン <7751>  3,508円 (+35円、+1.0%)

 キヤノン <7751> [東証P]が反発し、18年10月以来約4年7ヵ月ぶりの高値をつけた。27日付の日本経済新聞朝刊で、「レアメタル(希少金属)を使わない有機ELパネル素材を開発した」と報じられており、好材料視された。記事によると、都市鉱山のリサイクル原料から調達しやすい鉛を使った「量子ドット(QD)」と呼ばれるナノ(ナノは10億分の1)メートルサイズの小さな半導体微粒子という。20年代半ばに量産技術を確立するとしており、将来的な業績への貢献が期待されている。

※29日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探
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