■「リスク回避の円買い」のパターンに突入

著者:平野朋之
投稿:2015/12/10 11:31

■一目均衡表の遅行線は、この水準が数日続くと、実体部下に届く可能性も

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■昨日のNYタイムでは、懸念されていたNY原油の下落が
相場全体を軟調に作用させています・・・。

ドル円は最近のボックス相場を下放れて、121.円前半
まで下げ、11月上旬以来の安値をつけています。

原油に関しては連日の安値更新、NY株式市場もFOMCの
利上げ前に利益確定売り。中国景気の減速懸念など
「リスク回避の円買い」のパターンに入ったと思われます。



■先週のECBの予想外の緩和策からNY原油の下落と
続いたことで、各国中銀の来年度以降の政策の舵取りを
難しくさせたようです。

そして、原油安からくる商品相場下落が資源国・新興国
経済の通貨安につながり、結果的には先進国にも影響が
でてしまいます。



■市場を取り巻く環境が再び不安定化するパターンに
逆戻りしているようにみえます。

来週のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げが
ほぼ確実視されているものの、その後の利上げ時期は
更にずれ込む恐れもあり、段階的且つ計画的な利上げに
よる引き締めへのイメージは持ちづらくなっています。



■本日もNY原油相場の動向や買戻しが続くユーロの
動向を中心に、ドルの上値の重さが残ると思われます。

つまり、戻り売り優勢と考えています。



■テクニカルでは、11月上旬から続いたボックス相場を
下放れたことで売り優勢の展開。

昨日の安値が、移動平均75日線でとまったことが幸い
しているようだが油断はできないと判断したい。

というのも一目均衡表の遅行線は、このレベルであと
2・3日続くと、実体部下に位置してしまうので、調整色
が強くなってしまいます。

下値抵抗のポイントは、移動平均75日線121.118円。

上値抵抗のポイントは、ボリンジャーバンド+2σ
(121.78円)、+1σ(122.30円)とみています。


平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想