相次ぐ業績予想修正でぶれない銘柄を探す!

著者:堀篤
投稿:2015/10/19 15:25

◆始まった下方修正ラッシュ?

米国小売り大手のウォルマートが、2016年1月期の業績予想を下方修正した。やはり中国の店舗での売り上げ減が、相当程度響いているようだ。
ウォルマートは中国で415店舗を展開しており、その動向は大きくグループの業績に影響するようになった。
しかし同社はそれでも、2017年末までにあと117店舗を中国で出店する、という計画は変えていない。

東京でも先週はシャープが業績予想を下方修正する意向を発表している。具体的な数値は出していないが、恐らくは9月2Qの営業利益が赤字に転落するのではないか、と言われている。また、シャープの他にも、金曜日には以下の銘柄が下方修正を発表した。

3804 システム ディ
2607 高千穂交易
7931 未来工業
1514 住石HD
2411 ゲンダイエージェンシー
4707 キタック
6101 ツガミ

今後も、国際的に事業展開するような大きな企業が下方修正を発表する可能性が高く、これが続けば市場のセンチメントは弱くなる。
郵政3社の上場絡みでPKO的な強さを維持できる間は、相場はそうは崩れないだろうが、11月4日以降15日までの10日間前後が、もっとも警戒心が現れる場面になるだろう。


◆同じ程度以上、存在する上方修正銘柄

ただし、金曜日には、それ以上の件数の、中小型銘柄の上方修正も出ている。

4366 ダイトケミクス
6317 北川鉄工
1860 戸田建設
2307 クロスキャット
4812 ISID
3689 イグニス
9115 明治海運
6055 Jマテリアル
2464 BBT

金曜日には比較的バッドニュースを出す傾向が強いことを考えると、件数だけ見れば、もっと上方修正銘柄は下方修正に比べ、多いのではないか、と思われる。

つまり、来るべき下方修正ラッシュに耐え抜けるような中小型株もまた、多く存在するはずだ。


◆割安銘柄を持って待伏せる

投資家サイドとしては、できれば、下方硬直性が高く、かつ、チャンスではちゃんと上がる、という銘柄を探しておきたい。
そこで、そういった待伏せ銘柄をいくつか紹介しておきたい。

5702 大紀アルミ
6409 キトー
6927 ヘリオステクノ
7595 アルゴグラフ

これらは配当利回り、PBR、増益率、ROE、テクニカル、を勘案してスクリーニングをした抽出してみた。
もちろん、これらの銘柄にも下方修正のリスクはある。しかし、もしそれがあっても、ある程度は耐えられるバリュエーションだと思われる。
堀篤
日本マネジコ、東京スコットマネジメント代表取締役
配信元: 達人の予想