<話題の焦点>=レンタサイクル普及加速、電鉄各社など相次ぎ参入

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2015/07/28 12:40
 レンタサイクルの普及が加速している。従来から主に旅行者を対象に、交通機関がやや不便な観光地を効率的に巡る手段として徐々に拡大をみせていたが、ここにきて、大都市圏を中心にコミュニティサイクルなどの導入が進展をみせている。

 国土交通省の調査によると、国内では2013年末時点で、全国54都市でレンタサイクルの導入が進められている。導入の目的としては、観光戦略の推進、公共交通の機能補完、地域の活性化――などが挙げられている。

 コミュニティサイクルは、自転車シェアリング、都市型レンタサイクルなどとも称される新しい交通手段。街中の決まった場所に止められている自転車を無料または有料で借りることができ、返却する場合は街にある貸出場所のどこにでも返却することができる。最大の特徴は「借りた場所に自転車を返さなくてもいい」という点にある。

 主要電鉄会社では、沿線の駅を中心にレンタサイクルへの参入が相次いでいる。なかでも、阪急阪神ホールディングス<9042.T>が展開する阪急レンタサイクルは、沿線の20駅を超える駅前を中心に幅広いサービスを継続している。

 JR東日本<9020.T>は、IC乗車券「Suica(スイカ)」が利用できる自転車シェアリングシステム「Suicle(スイクル)」を展開。スイカなどの交通系ICカードを会員証として使用し、支払いも現金やクレジットカードのほかスイカが利用できるのが特長。

 オリックス<8591.T>100%子会社のオリックス自動車は、環境に配慮した自動車関連サービスを推進する一環として、東京・京都などで電動アシスト付き自転車をレンタルする事業を展開している。NTTドコモ<9437.T>は、今年2月に「ドコモ・バイクシェア」を設立し、サイクルシェアリング事業に参入している。

 さらに、主な自転車関連銘柄としては、ブリヂストン<5108.T>、パナソニック<6752.T>ヤマハ発動機<7272.T>などの自転車メーカー(電動アシスト車含む)、変速機・ブレーキ部品など自転車部品世界最大手のシマノ<7309.T>、自転車専門店のあさひ<3333.T>などがある。

◆主なレンタサイクル関連銘柄

 銘柄<コード>      PER     株価

シマノ<7309.T>     29.8   1万8980
オリックス<8591.T>    8.8   1709・5
JR東日本<9020.T>   19.9   1万2070
阪急阪神<9042.T>    18.9      782
NTTドコモ<9437.T>  20.2   2450・5

(単位:倍、円)


出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ

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