「窓を空けて下落」

著者:黒岩泰
投稿:2015/07/22 20:25

「チャートは弱気転換」

 本日の日経平均は248.30円安の20593.67円で取引を終了した。米ハイテク株の下落などを受けて売り先行となったあとは、さらに下値を試す動き。日銀ETF買いへの期待はあったものの、結局下値を試す動きになった。

 日経平均の日足チャートでは、窓を空けて下落。下値メドとして意識されていた下方の窓(20658.95円-20710.34円)を突き抜けており、弱気形状へと転じている。上方に壁が存在していることが確定的となっており、目先はこの壁が「何の壁」なのか見極める必要がある。「テクニカルの壁」であるならば、調整は一時的となり、改めて上値を試すことになるだろう。逆に「ファンダメンタルズの壁」であるならば、この辺が上値の限界値となり、株価はさらに調整色を強めるだろう。

 一時的とはいえチャートが弱気形状に変化したことにより、日経平均は短期的に2段目の下方の窓下限(20120.15円)までの下落余地がある。ここから470円程度は下落できることになり、かなりチャート的には危険な状態だ。

 ただ、現時点では目立った悪材料は観測されていない。多少、為替が円高に傾いている程度であり、積極的に下値を売り叩こうという動きもみられない。ギリシャ、中国問題が一服したこともあり、投資家は依然としてリスクはとりやすい状況にある。ポジションはこのタイミングで「売り転換」とするが、チャートが強気形状に変化した場合には、再びドテン買いとしなければならない。

 なお、本日、弊社において「ある事件」が発生した。現時点では皆様にお伝えできないのだが、詳細が伝えられることになれば、ご報告させていただきたいと思う。ヒントは、「FFRI(3692)」である。(皆さんも気をつけましょう)
黒岩泰
株式アナリスト
配信元: 達人の予想