韓国中銀の介入と為替相場

著者:川島寛貴
投稿:2014/11/27 22:15

個人投資家予想レンジ(ドル円)20時~00時

117.73円(前日終値)~117.81円(ボリンジャ―1σ)
現在のレートは117.51円です。(22:04)

予想と現在レートが離れてしまっています。こうなった場合は、しばらく離れている方向に動くことが多いことから、再度円高方向に進むかもしれません。

韓国中銀がウォン売り介入をすれば・・・

ドル韓国ウォン 日足チャート
本日の午前中、韓国中銀がウォン売りドル買い介入を行いました。
このニュースは、今年に入ってから度々流れていることから、市場関係者からすると「またか」といったところです。
なぜ、介入を行うかというと、韓国ではここ2年間で対円では30%ほどの円安が進み、輸出企業が大きなダメージを受けています。そして、北朝鮮問題やセウォール号の事件やインフラ基盤の弱体化などで景気が悪化し株価も下落しています。そのことから、
ウォン安が進み、9月には日本の1ドル1,010ウォンを割り込むような展開となっていました。(日本でドル円が80円を割り込むと過度な円高といわれるような水準です。)
そこで、円高時に日本政府が円売りドル買い介入をしたように、韓国中銀もウォン売りドル買い介入を行いこれ以上のウォン高を阻止しようとしているのです。

実は、この為替介入はドル円相場に影響します。何故かというと、韓国中銀が為替介入でドルを買った後に、急激に増えたドルの持ち高を他の通貨を買うことによりバランスを取るということを行うのです。そして、それは介入当日のロンドン時間に行われることが多いようです。
本日も、ドル円相場はやや円高方向に振れており、直近の安値を更新しました。韓国中銀の介入は数カ月に1度ほど行われていますが、今回も円高に振れることとなりました。
このことから、『韓国中銀のウォン売り介入=ドル円の売り』とセットで覚えておくと、鉄板トレードに近いほどの勝率を得られるのではないでしょうか。
川島寛貴
株式会社IEYASU 代表取締役
配信元: 達人の予想