イエレン議長にコントロールされている市場

著者:比嘉洋
投稿:2014/08/06 16:05

近くて遠い103円!?

米長期金利はレンジを示唆
先週から発表された米国指標。第2四半期GDP速報値を筆頭にISM(製造業・非製造業)と軒並み力強い結果となっています。雇用統計に関しても市場予想を下回りましたが、非農業部門就業者数は6ヶ月連続で20万人増(前月・前々月分も小幅上方修正)と決して悲観するものではありませんでした。一連の結果を受け、ドルインデックス上昇からもお分かりの通り、ドル買いが進んでいますが、103円台は近くて遠い印象。米長期金利2.50%を中心にフラフラしていることが要因です。イエレンFRB議長は長期金利の急上昇を避けるべく、都度コメントを発し、金利上昇を抑え込んでいます。今の市場を一言で現すと「金融抑圧」相場と言えそうです。

「相場は実需が決める」

来週は「お盆ウィーク」に突入となります。本邦実需勢が不在、並びに、最近ではあまり影響がないとは言われていますが、米国債の償還に伴う円転玉が持ち込まれます。需給面からも一段のドル円上昇は見込めず、狭いレンジでの揉みあいが続きそうです。
比嘉洋
マネースクエア シニアコンサルタント
配信元: 達人の予想