米利上げ観測後退でドル弱い・・・・・

著者:柳澤浩
投稿:2014/04/10 16:05

米国債堅調、日本株軟調でドル円の上値も重い・・・・

 米FOMC議事要旨が、予想以上にハト派的な内容が表に出て来た為、昨日のNY市場では、ドル全面安となりました。しかし、取引時間終盤になって、利上げ観測後退が米国株を押し上げた事から、ドル円は下げ幅を取り戻し、102円丁度付近で取引を終えました。
 
 本日の東京時間も、朝方は日経平均株価の反発により、102円台前半で比較的堅調な動きになるかと思われましたが、中国の輸入が急減した事が嫌気され、日本株が一時下落に転じた事もあって、ドル円もじわじわと下値を探る展開に移行してしまいました。

 一方、米国債は堅調で、この時間も中長期債が揃って買われており、利回りは連日の低下となっています。今週は米国債入札週で、今日は30年債入札がよていされています。昨日の10年国債入札結果はやや不調と見られましたが、今日の30年債入札終了で、需給懸念はひとまず収まりますから、債券相場の堅調地合いは継続しそうです。

 又、中国経済への懸念が強まると、往々として、米国株も上値が重くなる事が多く見られます。この為、今夜の米国市場では、米国債堅調、米株軟調となり、日経平均先物も上値が抑えられる可能性があり、ドル円も上値の重い展開となりそうです。
柳澤浩
(株)FXプライム byGMOチーフアナリスト
配信元: 達人の予想