「米雇用統計で買い先行も、絶好の戻り売り局面か」
先週末の米国株式相場は大幅高。ダウ工業株30種平均は217.29ドル高の13096.17、ナスダック総合指数は58.13ポイント高の2967.90となった。米雇用統計の上ブレを受けて、「米国の雇用情勢はそれほど悪くはない」との見方が台頭。リスクオンの動きが優勢となり、主要株価指数は軒並み高となった。また、シカゴ日経平均先物(円建て)は8675円。大証終値と比べて135円高の水準で取引を終了している。したがって本日の東京株式相場は米株高を受けて買い先行の展開を想定。いったんリバウンドを試す動きになると思われる。
日経平均の日足チャートでは、ひとまず上方の窓(8565.06円-8635.51円)を目指す動きとなりそうだ。シカゴの清算値の状況から、窓上限(8635.51円)に到達するのは必至の情勢。このあと株価がどのように動くかが焦点となる。
現状では8700円台に“ファンダメンタルズの壁”が存在していることから、買い一巡後は上値が重くなる公算が大きい。逆に下方に2つの大きな窓が空いており、これらが株価を引っ張ることになりそうだ。場合によっては、下段の窓下限(8448.54円)までの失速もありうる。
上方の窓上限付近で寄り付いても、8700円台にファンダメンタルズの壁が存在していることから、そこからは上昇しにくい。下方の2つの窓を埋めることになりそうだ。
株価の中長期的な動きを左右するのは、軸の傾きである。ECBのドラギ総裁は「南欧諸国の国債買い入れに向けて準備を進めている」と発言しているが、EFSFやESMなど救済基金の利用を条件としており、ハードルはかなり高い。ESM設立に関してはドイツ憲法裁判所が審理中であり、9/12の結果発表を待たなければならない。事実上、約1カ月間の空白期間があるということだ。米雇用統計が市場予想から上ブレしたとしても、欧州危機が継続するとなれば、軸は上向きに傾きようがない。相場は買い一巡後、失速する公算が大きく、徐々に値を消す展開となりそうだ。
そして国内にも不安要素を抱えている。それはシャープ(6753)の値動きだ。先週末は一時、ストップ安になる場面もあり、海外ヘッジファンドなどによる売り攻勢が止まっていない。台湾・鴻海からの出資も「条件見直し」などと報じられ、ここにきて不透明感が一気に高まっている。有利子負債1兆円と言われるなか、三井住友(8316)などのメインバンクに対する風当たりも強くなりそうだ。「シャープ→メガバンク→全体相場」という負の連鎖も考えられる。したがって寄り付きでの上昇局面は“絶好の戻り売り場面”と言えそうだ。
日経平均の日足チャートでは、ひとまず上方の窓(8565.06円-8635.51円)を目指す動きとなりそうだ。シカゴの清算値の状況から、窓上限(8635.51円)に到達するのは必至の情勢。このあと株価がどのように動くかが焦点となる。
現状では8700円台に“ファンダメンタルズの壁”が存在していることから、買い一巡後は上値が重くなる公算が大きい。逆に下方に2つの大きな窓が空いており、これらが株価を引っ張ることになりそうだ。場合によっては、下段の窓下限(8448.54円)までの失速もありうる。
上方の窓上限付近で寄り付いても、8700円台にファンダメンタルズの壁が存在していることから、そこからは上昇しにくい。下方の2つの窓を埋めることになりそうだ。
株価の中長期的な動きを左右するのは、軸の傾きである。ECBのドラギ総裁は「南欧諸国の国債買い入れに向けて準備を進めている」と発言しているが、EFSFやESMなど救済基金の利用を条件としており、ハードルはかなり高い。ESM設立に関してはドイツ憲法裁判所が審理中であり、9/12の結果発表を待たなければならない。事実上、約1カ月間の空白期間があるということだ。米雇用統計が市場予想から上ブレしたとしても、欧州危機が継続するとなれば、軸は上向きに傾きようがない。相場は買い一巡後、失速する公算が大きく、徐々に値を消す展開となりそうだ。
そして国内にも不安要素を抱えている。それはシャープ(6753)の値動きだ。先週末は一時、ストップ安になる場面もあり、海外ヘッジファンドなどによる売り攻勢が止まっていない。台湾・鴻海からの出資も「条件見直し」などと報じられ、ここにきて不透明感が一気に高まっている。有利子負債1兆円と言われるなか、三井住友(8316)などのメインバンクに対する風当たりも強くなりそうだ。「シャープ→メガバンク→全体相場」という負の連鎖も考えられる。したがって寄り付きでの上昇局面は“絶好の戻り売り場面”と言えそうだ。