◆ 再び“押し戻され”… - “147円割れ”
昨日発表された「米PPI」は、想定通り“緩やかな伸び鈍化(前月比+0.1%/前年比+2.2%、コアは±0.0%/+2.6%)”が示されました。
これを「機動的な米利下げにつながる」と捉えたマーケットは、米10年債利回り低下(→3.84%)と共に“ドル売り”を進行させました。
『利下げのタイミングが近づいている』というボスティック・アトランタ連銀総裁発言も、後を押した印象が否めないところです。
こうして“147.942円”へと一時上値を伸ばしていたドル円は、NYタイム終盤にかけて“146.594円”へと押し下げられています。
一方で「米利下げ観測」の高まりは、“株価上昇”につながる要因でもあります。
このため“今年2番目の上昇幅(1207円高)”となった昨日の日経平均に続いて、「株高の連鎖」にもつながっています。
こうして“リスク選好→円売り”が下値を支えている印象は強く、“崩れる”には至っていないのが実状といえます。
◆ “後を押す”のか?、それとも“巻き戻し”か?の分水嶺 - 米CPI
本日の「米CPI」は、昨日の米PPIよりも“さらに大きな注目”を浴びることになります。
事前予想は、前月比が“伸び拡大(+0.2%/コア+0.2%)”、前年比は“横ばい(+3.0%)or伸び鈍化(コア+3.2%)”と、まちまちというのが実状となります。
短期金融市場を見た「9月0.50%利下げ」の確率は“54%程度”まですでに低下していますので、下振れると“もう一段のドル売り”が蒸し返される可能性は否めない…?
逆に上振れるようなことがあれば、冒頭で記した“昨日の反動”まで踏まえれば、一気に“巻き戻し(ドル買い)”が進行しないとも限らない分水嶺…?
もちろん「米利下げ観測」は、前記したように「株価動向」にも影響してきますので、“相反する動き”が動意を抑制する可能性はゼロではありません。
ただ「中東情勢緊迫化」「ウクライナの戦闘激化」が囁かれる中では、“リスク選好”への傾きの方が抑制されやすいと見るのが妥当なところ…?
後は結果次第となりますが、個人的には“リスク回避”つまり“上方向(株安)”に反応した際のリスクの方が大きいと考えつつ、神経質な揺れ動きを警戒したいところです。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。
149.000(大台、ピボットハイブレイクアウト)
148.451(7/30~8/5の23.6%戻し、ピボット2ndレジスタンス)
148.222(8/12高値)
上値5:147.942(8/13高値、大台)
上値4:147.600(8/12~8/13の61.8%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値3:147.408(8/12~8/13の50%戻し)
上値2:147.216(8/12~8/13の38.2%戻し)
上値1:147.000(大台)
前営業日終値:146.835
下値1:146.594(8/13安値)
下値2:146.275(8/9安値、-1σ、ピボット1stサポート)
下値3:145.926(20月移動平均線、大台)
下値4:145.820(週足・一目均衡表先行スパン上限、ピボット2ndサポート)
下値5:145.726(8/5~8/12の38.2%押し、日足・一目均衡表転換線)
145.422(8/8安値)
144.955(8/5~8/12の50%押し、ピボットローブレイクアウト、大台)
《10:50》
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