雇用関連のデータは英中銀の早期利下げを裏付けず=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/08/09 00:58
 きょうのNY市場は米株式市場が大幅高となるなど落ち着きを取り戻している。為替市場はドル買いが見られている一方、それ以上にポンドが買われており、ポンドドルは1.27ドル台半ばに上昇。本日は一時1.2665ドル付近まで下落し、100日線を割り込み、200日線もうかがう展開を見せていた。しかし、いまのところは200日線の水準はサポートされている格好。

 英中銀はすでに利下げをスタートさせ、市場は追加利下げの動向を探っているが、英雇用関連のデータは英中銀の早期利下げを裏付けていないようだ。英企業がホワイトカラーと正社員の雇用を増やしたことが2つの調査で示され、英中銀が懸念する賃金上昇圧力を示唆している。

 人材紹介のロバート・ウォルターズ社が集計した企業のウェブサイトや求人サイトのデータによると、民間企業の専門職の求人数は7月に約3万7000人に急増し、2023年3月以来の多さとなった。これは英総選挙を控えて企業が採用を一時停止した7月から3分の1増加した。また、前年比でも14%上昇し、パンデミック以来の伸びとなっている。

 また、リクルートメント&エンプロイメント・コンフェデレーション社が発表した別のデータによると、7月の初任給は、採用が減少したにもかかわらず、引き続き上昇した。これらの調査を総合すると、労働市場の一部が依然としてひっ迫していることが示されている。

GBP/USD 1.2742 GBP/JPY 187.41 EUR/GBP 0.8565

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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