ダウ平均は大幅反発 今月も上昇して終えそうな気配＝米国株概況

NY株式27日（NY時間16:20）（日本時間05:20）
ダウ平均　　　39760.08（+477.75　+1.22%）
S＆P500　　　　5248.49（+44.91　+0.86%）
ナスダック　　　16399.52（+83.82　+0.51%）
CME日経平均先物　40525（大証終比：+95　+0.23%）

　きょうの米株式市場でダウ平均は大幅反発。ナスダックは軟調に推移していたものの、反発して終えている。米株式市場は利下げのタイミングを探る手がかりを待つ中、ここ数日は月末期末の調整も出ているようで、下げが続いていた。しかし、今月も四半期ベースで上昇して終えそうなほか、月足では５カ月連続で陽線を描きそうな気配だ。金曜日がグッドフライデーで休場のため、明日が月内最終売買日となる。

　株価のバリュエーションが企業業績の見通しに見合っていないのではないかとの懸念や、ＡＩに過剰に投資しているのではないかとの懸念などから、ここに来て市場は方向性を見出せないでいる。ただ、「バリュエーションはある意味現実に戻る可能性があるものの、長期的に今回の上昇相場には軸足があり、勢いもある」といったコメントや、「投資家は今後の利下げに自信を持っている。主なリスクは利下げ期待が再び後退すること、もしくは業績予想が悪化する可能性があることだ」といったコメントも聞かれる。

　警戒感はあるものの、来四半期も調整を経ながら上値追いを期待する向きが多いようだ。

　メルク＜MRK＞が上昇。ＦＤＡが同社の「ソタテルセプト（製品名Winrevair）」を肺動脈性肺高血圧症（ＰＡＨ）の新たな治療薬として承認した。

　オンライン証券のロビンフッド＜HOOD＞が上昇。米国の消費者向けにクレジットカードを展開すると発表したことが買い手掛かり。

　前日、特別買収目的会社（ＳＰＡＣ）との合併で新たに取引が開始したトランプ・メディア＆テクノロジー＜DJT＞が時間外で大幅に続伸。大統領選と伴に人気化しているようだ。ただし、個別株オプション市場では、急落に備えた動きも見られている状況。

　ゲーム販売のゲームストップ＜GME＞が決算を受け大幅反落。決算への期待から今週に入って買いが強まっていたが、予想を下回る内容に失望感が広がっている模様。

　ニューベーション・バイオ＜NUVB＞が大幅高。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の１．４０ドルから１０ドルに引き上げた。前日終値よりも３．５倍高い水準。アンハート・セラピューティクス社の買収を理由に挙げている。

　フィンテック開発のエヌシノ＜NCNO＞が決算を受け大幅高。アナリストからもポジティブな評価が出ていた。

　Ｓ＆Ｐが本日、パラマウント＜PARA＞の格付けをジャンク級に引き下げた。このニュースを受けて同社株は急速に売られ、一時下げに転じる場面が見られたが、その後は逆に買いが膨らむ展開となった。今回の格下げでＭ＆Ａが活発化する可能性が指摘されていた。

　スポーツカジノのドラフトキングス＜DKNG＞が下落。スポーツ専門局ＥＳＰＮの記者がＸへの投稿で、全米大学体育協会（ＮＣＡＡ）のベイカー会長が全てのカジノ市場での、大学スポーツでのプロップベットを禁止する方向で動いていると報じた。

メルク＜MRK＞　131.75（+6.23　+4.96%）
ゲームストップ＜GME＞　13.17（-2.33　-15.03%）
ニューベーション＜NUVB＞　3.97（+1.09　+37.85%）
ロビンフッド＜HOOD＞　20.01（+0.73　+3.79%）
トランプ・メディア＜DJT＞　66.22（+8.23　+14.19%）
エヌシノ＜NCNO＞　35.90（+5.72　+18.95%）
パラマウント＜PARA＞　11.70（+0.33　+2.90%）
ドラフトキングス＜DKNG＞　45.35（-3.33　-6.84%）
パラマウント＜PARA＞　11.70（+0.33　+2.90%）

アップル＜AAPL＞　173.31（+3.60　+2.12%）
マイクロソフト＜MSFT＞　421.43（-0.22　-0.05%）
アマゾン＜AMZN＞　179.83（+1.53　+0.86%）
アルファベットC＜GOOG＞　151.94（+0.24　+0.16%）
テスラ＜TSLA＞　179.83（+2.16　+1.22%）
メタ＜META＞　493.86（-2.03　-0.41%）
ＡＭＤ＜AMD＞　179.59（+1.72　+0.97%）
エヌビディア＜NVDA＞　902.50（-23.11　-2.50%）
イーライリリー＜LLY＞　778.18（+3.28　+0.42%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美