それでも“もう一段の上値模索”を期待したい局面…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/01/19 11:14

◆ “上値の重さ”が意識されるも… - 概ね“148円台”維持


「まとまった規模のドル売りオーダー(148.50円水準)」に押される中、ようやく昨日は“上値の重さ”が意識されました。
一方で「好内容の米経済指標(米新規失業保険申請件数は2022年9月以来の18.7万件)」を背景にして、「米金利先安観」は依然として和らいだままといえます。
“金利選好→ドル買い”+“円売り”は根強いといわざるを得ず、“下値の堅さ”も意識され続けています。
こうして一時は“147.661円”へと押し下げられたドル円でしたが、概ね“148円台”を維持したままとなっています。

◆ “ほぼ無視”する動きとあっては…? - 本邦CPI


今朝方発表された「本邦CPI」は“2カ月連続の伸び鈍化(+2.3%)”となり“18カ月ぶりの低水準”へと落ち込みました。
ただマーケットは“ほぼ無視”した動きを続けており、「早期の日銀マイナス金利解除観測後退」は如何ともしがたいものがあります。
次なるテーマは「日銀金融政策決定会合(22-23日)」と見られますが、“1月解除はほぼ無理”、“今春についても微妙”との思惑が台頭しています。
そうなると冒頭で記した“ドル買い”と相俟って、“もう一段の上値模索”は継続しやすいと見るのが妥当…?

週末でもあり、また『予想より速くインフレ低下すれば、7月以前の利下げも可能』というボスティック・アトランタ連銀総裁発言を踏まえると、“ポジション調整”は誘われやすいとは考えるのが自然です。
それでも“もう一段の上値模索”に関しては、引き続き期待したいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

149.984(23/11/20高値、大台)
149.747(23/11/22-24高値)
149.668(23/11/27高値)
149.000(大台、ピボットハイブレイクアウト)
上値5:148.825(23/11/28高値)
上値4:148.664(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:148.521(1/17高値)
上値2:148.392(ピボット1stレジスタンス)
上値1:148.299(1/18高値)
前営業日終値:148.119
下値1:148.000(大台)
下値2:147.754(ピボット1stサポート)
下値3:147.661(1/18安値)
下値4:147.493(100日移動平均線)
下値5:147.348(20週移動平均線、ピボット2ndサポート)
147.116(ピボットローブレイクアウト)
147.059(1/17安値、大台)
146.928(1/12~1/17の38.2%押し)
146.437(1/12~1/17の50%押し、日足・一目均衡表先行スパン上限)
146.115(週足・一目均衡表転換線)
145.943(1/15高値、50日移動平均線、日足・一目均衡表転換線、1/12~1/17の61.8%押し、大台)

《10:55》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想