当社は、神経疾患に特化したリーディングバイオ企業であるNeurocrine Biosciences Inc. (以下「ニューロクライン社」、Nasdaq:NBIX)より、NBI-1117570の安全性、忍容性、薬物動態および薬力学を評価する、健常成人を対象とした第I相臨床試験を開始したとの通知がありましたので、お知らせいたします。NBI-1117570 は、経口のムスカリンM1/M4デュアル受容体作動薬であり、神経疾患および精神神経疾患の治療薬となることが期待されています。
ニューロクライン社のチーフメディカルオフィサー(CMO)である Eiry W. Roberts医学博士は、次のように述べています。「NBI-1117570の第I相臨床試験開始は、このファーストインクラスとなり得る経口投与可能なM1/M4 デュアル受容体作動薬にとって重要な前進になります。M1およびM4受容体に対するNBI-1117570の高い選択性は、幅広い神経疾患および精神神経疾患でみられる精神症状および認知症状の両方を、治療できる可能性があります。」
Heptares Therapeutics社長で英国研究開発ヘッドのマット・バーンズは、次のように述べています。「ニューロクライン社が、神経疾患および精神神経疾患における大きなアンメットメディカルニーズに応えるべく、M1/M4デュアル受容体作動薬の臨床開発を進めることを喜ばしく思います。NBI-1117570 は、2021 年にニューロクライン社に導出されたムスカリン受容体作動薬ポートフォリオの中で、2 番目に臨床試験入りしました。私たちは、この非常に生産性の高い提携の下、これらの候補薬および他の候補薬で、更なる進展を報告できることを楽しみにしています。」
なお、本リリースに関連したマイルストンの支払いは発生しません。当社はNBI-1117570においては、第I相臨床試験に関連するマイルストンを受領する可能性がありますが、その条件は個別の契約で定められております。今後、そのような進展があった際には、改めてお知らせいたします。
以上
NBI-1117570について
NBI-1117570は、経口のムスカリンM1/M4デュアル受容体作動薬です。ムスカリン受容体は、脳内のシグナル伝達経路の活性化において重要な役割を担っています。神経伝達に関与するムスカリン性アセチルコリン受容体は5種のサブタイプがあり、そのうちの2種(M1およびM4)への選択的作用は、M1は認知機能、M4は精神病の薬物標的として臨床的に評価されているアプローチです。ニューロクライン社は、当社グループからNBI-1117570の研究開発・商業化の権利を取得しています。
ニューロクライン社との契約について
2021年11月、当社グループとニューロクライン社は、ニューロクライン社が統合失調症、認知症およびその他の精神神経疾患治療薬の開発を行うことを目的とした、新規ムスカリン受容体作動薬に関する戦略的研究開発提携およびライセンス契約を締結しました。
本契約に基づき、ニューロクライン社は、当社グループが見出し、主要な神経疾患の治療のために開発中であり、臨床および前臨床段階にある新規サブタイプ選択的ムスカリンM4、M1およびM1/M4デュアル受容体作動薬の広範なポートフォリオの研究開発および商業化の権利を取得しています。ニューロクライン社は、日本で開発中のM1受容体作動薬を除き、本プログラムに関連するグローバルでの開発費を負担します。当社グループは、日本でのすべての適応症を対象にしたムスカリンM1受容体作動薬の開発販売権を保持し、ニューロクライン社は、日本でのムスカリンM1受容体作動薬に対する共同開発および共同販売のオプション権を保有します。
ニューロクライン社について
ニューロクライン社は、神経科学を専門とするリーディングバイオ医薬品企業であり、大きなニーズがあるにもかかわらず、治療の選択肢がほとんどない人々の苦しみを和らげることをミッションに掲げています。十分な治療方法が確立されていない神経、神経内分泌および神経精神疾患を抱える患者さまのために、人生を変える治療法を発見し、開発することに取り組んでいます。ニューロクライン社は広範なポートフォリオを有しており、米国食品医薬品局(FDA)が承認した遅発性ジスキネジア、パーキンソン病、子宮内膜症*、子宮筋腫*の治療薬のほか、複数の治療領域で複数の中期から後期の臨床プログラムを有しています。この30年間、複雑な病態を治療するために、神経科学および脳と身体のシステムの相互関係に対し独自の知見を応用してきました。身体を衰弱させる疾患や障害を抱える患者さまは、優れたサイエンスの恩恵を享受すべきであり、その負担を軽減するための医薬品をたゆまず探求しています。ニューロクライン・バイオサイエンシズの詳細については、neurocrine.com、またはLinkedIn、Twitter、Facebookをご覧ください。(*アッヴィ社との共同開発)
NEUROCRINEおよびニューロクラインのロゴはニューロクライン社の登録商標です。
Sosei Heptaresについて
当社グループは、フルセットのバイオ医薬品企業であり、世界をリードするサイエンスによって人生を変える医薬品を生み出すことをミッションとし、日本発の国際的なリーディングバイオ医薬品企業になることを目指しています。
当社グループは、英国における世界をリードするGタンパク質共役受容体(GPCR)をターゲットとしたStaR(R)技術、構造ベース創薬(SBDD)ならびに初期開発力と、日本における経験豊富な臨床開発力および商業化事業とを組み合わせ、グローバルに事業を展開しています。
これらの能力を活かし、神経疾患、免疫疾患、消化器疾患、炎症性疾患など複数の治療領域において、新薬候補物質の幅広いパイプラインの創出および研究開発の加速に取り組んでいます。当社グループは、自社開発、あるいは大手グローバル製薬企業や新興バイオ医薬品企業との提携を通じて、日本および世界の患者さまのため価値創出につながる医薬品の開発を図ります。
当社グループは、東京、大阪、ロンドン、ケンブリッジ、ソウルの主要拠点で事業を展開しています。
「Sosei Heptares」は、東京証券取引所に上場しているそーせいグループ株式会社(証券コード4565)のコーポレートブランドです。「そーせい」、「Heptares」、当社グループのロゴおよびStaR(R)は、当社グループの商標または登録商標です。
詳しくは、ホームページ https://soseiheptares.com/をご覧ください。
LinkedIn: @soseiheptaresco
Twitter: @soseiheptaresco
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