相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2022/03/11 17:56

<9308> 乾汽船

四季報より 業種:海運業。

【特色】外航海運は中小型ばら積み船主力、倉庫・運送や不動産賃貸も。配当性向3割基準で下限は6円

【再増額】不動産は一部で入居率低下。海運は22年初以降、ばら積み船の市況反落影響が顕在化。ただ第3四半期までの稼ぎが想定以上で黒字再増額。当社計算式に基づき増配。23年3月期は市況軟化の影響拡大。

【投資凍結】ばら積み船は次世代環境対応船のあり方見極め難しく、当面新造船凍結。脱硫装置搭載船は23年3月末までに5隻追加。筆頭株主提起の訴訟は2件が継続。

2022年2月14日発表。2022年3月期本決算予想は、前期比で営業利益+1088.1%の121.83億円、経常利益+1014.2%の121.50億円と4期ぶりの大幅な増収・増益の見通し。

株価が下げ基調なので逆行して物色されている銘柄に商品市況関連株があります。その筆頭が日本郵船を代表とする「海運株」です。21年からスタートまで2年目です。大きく下げた銘柄や出遅れは狙っていけることになります。

乾汽船は、7月6日の777円の安値から2021年7月21日の1191円までゆるやかな上昇となっていましたが、ここから9月16日に2937円まで急騰し、11月29日に1962円まで押し目を入れ、今年の1月13日に2679円まで戻りを試したあと、1月27日に2145円まで下げ、ここから2月17日に3685円まで再急騰し、2月25日に2214円まで急落してもみあっています。リバウンドを狙うところです。
 

 

<5195> バンドー化学

四季報より 業種:ゴム製品。

【特色】Vベルト国産化先駆。自動車用で高シェア、海外展開注力。OA用精密部品・化成品も展開

【絶好調】柱の自動車用ベルトは半導体不足あっても北米や国内回復。一般産業用はタイの農機向け好調。値上げも奏功し、原材料高こなし増益。増配。23年3月期は半導体不足影響消え自動車向け一段数量増。

【株主還元】方針変更し配当性向40%メドに引き上げ。独自の伸縮性ひずみセンサーを活用し、嚥下運動モニターを21年10月リハビリ向けに発売。搬送用ベルト値上げ。

2022年2月9日発表。2022年3月期本決算予想は、前期比で営業利益+20.9%の65.00億円、経常利益はデータなしの増収の見通し。

2018年10月2日の1396円の高値から12月25日に966円まで下げて反発し、2019年4月15日の1209円を戻り高値に下降トレンド(A)へ転換しました。この下降トレンド(A)の中で、8月26日に772円まで下げて、11月8日の1004円、12月17日の981円と2点天井をつけたところで、コロナ相場に突入して急落し、2020年3月13日に512円で底打ちとなりました。ここを安値に3月30日に737円まで反発して三角保ち合い(B)を形成しました。この保ち合いが煮詰まったところで11月30日の561円を安値に上放れし、短期の上昇トレンド(C)へ移行し、この中で2021年9月14日に994円の年初来高値更新となり調整が続いています。信用期日に接近中ですので大きく下げればリバウンド狙いの買いチャンスとなります。
 

 

<5121> 藤倉コンポジット

四季報より 業種:ゴム製品。

【特色】ゴム引布、産業用資材大手。ゴルフシャフトに定評。アウトドアスポーツ用品展開。フジクラ系

【大幅増額】ゴルフ用カーボンシャフトが北米向け絶好調。自動車関連や住宅設備などの産業用資材も堅調。印刷関連は北米工場縮小で採算改善。営業益急伸。記念配。23年3月期は産業用資材中心に安定拡大。

【医 療】新株予約権発行、当初行使価額で最大26億円調達。海外含む生産設備の更新や新設、自動化等に充当。感染症対策の陰圧式エアテントは自治体や病院向け拡販。

2022年2月9日発表。2022年3月期本決算予想は、前期比で営業利益+249.8%の41.00億円、経常利益+182.6%の44.00億円と2期連続の増収・増益の見通し。

2016年6月24日の370円を安値とする上昇トレンド(A)の中で、2017年11月24日の1070円で当面のピークをつけ、短期の下降トレンド(B)へ転換し、この中で2018年12月25日の390円、2019年6月3日の364円と2点底をつけ、ここから11月5日に543円まで上昇後、コロナ相場入りとなり急落となって2020年3月17日に290円で底打ちとなりました。その後の10月30日の335円を2番底にして上昇トレンド(C)へ移行しました。この中で2021年9月24日に871円まで上昇し、11月11日に714円まで押し目を入れたあと再上昇となって、今年の1月13日に979円まで上昇して、大幅下落となって1/2押し水準まで下げてもみあっています。
 

 

<8133> 伊藤忠エネクス

四季報より 業種:卸売業。

【特色】伊藤忠系のエネルギー商社首位。石油製品やLPガスから電力販売、日産車販売まで幅広く展開

【営業増益】産業ビジネスは好調だった石油製品マージン平常化。ただ柱のLPガスは気温平年並み前提に着実増。電力小売りも契約件数増寄与。通期では営業増益。23年3月期はカーライフでSSマージン復調。

【再エネ】自家消費型太陽光サービスに注力。東南アジアでサービスを拡大。伊藤忠などとリニューアブルディーゼル燃料の常設給油所を設置、商用トラックに販売。

2022年1月31日発表。2022年3月期本決算予想は、前期比で営業利益+6.0%の205.00億円、経常利益+5.8%の212.00億円と4期連続の増収・増益の見通し。

2017年10月10日の1261円を高値に2018年3月26日に965円まで下げて反発し、9月25日の1194円を戻り高値にして、下降トレンド(A)を形成しました。この中で2019年8月16日に764円まで下げて、2020年2月6日に994円の高値をつけたところで、コロナ相場に入り急落となって2020年3月13日に716円で底打ちとなりました。ここからの上昇トレンド(B)の中で、3月13日の716円、4月24日の770円、7月31日の799円と順上げの三点底をつけて大きく反発し、2021年3月22日に1176円の年初来高値をつけ調整入りとなりました。その後、7月8日に966円まで下げて9月14日に1068円まで反発し、ここから12月1日に946円まで下げて反発するものの、1068円を抜けきれないでいます。3月22日の信用期日を過ぎると動きやすくなります。
 

 

<8141> 新光商事

四季報より 業種:卸売業。

【特色】半導体商社。車載、産業向けルネサスエレ製品が主体。札幌に設計・開発拠点。遊技機部材も強い

【大幅増益】柱の産機向けは設備投資需要が拡大。車載向けもホンダ生産回復につれ復調。家庭用プリンタ向け増勢。遊技機向け底打ち。輸送費高騰こなし大幅増益。増配。23年3月期も各用途で堅調な需要が継続。

【車載向け】顧客がジャストインタイム見直し、完成車供給の正常化後も在庫確保続く見通し。半導体不足による設計変更注視、代替品提案等対応。自己株950万株消却。

2022年1月31日発表。2022年3月期本決算予想は、前期比で営業利益+113.9%の33.00億円、経常利益+117.8%の34.00億円と4期ぶりの増収・増益の見通し。

2018年1月4日の1098円(分割前2196円)を高値とする下降トレンド(A)の中で、10月15日に724円(分割前1448円)まで下げて、短期の上昇トレンド(B)へ移行し、この中で2019年3月20日の974円(分割前1948円)、7月25日の986円(分割前1972円)と2点天井をつけてもみあってあと、その後のコロナ相場で急落となって2020年3月17日に600円まで下げて底打ちとなりました。ここから上昇トレンド(C)を形成し、この中で2020年9月30日に938円まで上昇して戻り高値をつけ、2021年5月24日に719円の安値をつけて再上昇となって下降トレンド(A)を上にぬけ、12月16日に944円の年初来高値更新となって、今年の1月27日に827円まで下げ3月4日に989円の高値をつけています。

今年の1月27日に827円の安値をつけて3月4日に989円まで上昇し押し目を入れていますが、日経平均の急落に関わらず下げは小さく、しっかりした動きとなっています。

配信元: みんかぶ株式コラム

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