日経平均の焦点は下方の窓下限の攻防
昨日の米国株式相場は高安まちまち。ダウ工業株 30 種平均は 150.57 ドル安の 34283.27、ナスダック総合指数は 140.12 ポイント高の 14500.50 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 28895 円付近で推移。したがって、本日の日経平均は軟調スタートを想定。下値を試すものと思われる。
日経平均の日足チャートでは昨日、下方の窓をわずかに埋める動き。下方の窓を先に埋めており、相場が「それほど強くない」ことを示している。本日は売り先行となることで、残りの窓を試す動きとなるだろう。
焦点となるのは、下方の窓下限(28935.34 円)での攻防。もし、これを終値ベースで割り込んだ場合には、チャートは再び弱気形状へと転換する。また、寄り付きで窓を空け、それが残った場合にも、同様に弱気形状へと転じる。
ただ、現時点ではチャートは「強気形状」となっており、窓下限に到達すれば、強い調整一巡感が出てくるはず。その後、買いが入り、場合によっては切り返す展開も予想される。したがって、本日の売り先行は「押し目買い」の局面であり、その後の上昇を前提にトレードする場面だ。終値ベースでチャートが崩れた場合のみ、初めて弱気転換するようにしたい。
市場が気にしているのは、ワクチン普及と変異株拡大のバランスだ。ワクチン接種が進んでいたイスラエルやイギリスでも再び感染拡大が伝えられており、このコロナウイルスが一筋縄にはいかないことを示している。
東京ではオリンピックを控えており、専門家は感染拡大、医療崩壊に警鐘を鳴らしている。インド株の変異種(デルタ・プラス)の拡大も予想されており、再びの緊急事態、経済停滞が強く懸念されているのだ。そういった危機感あれば、チャートがいち早く反応することが予想され、投資家はそれを見て対応するようにしたい。とりあえず「押し目買い」スタンスを維持。あとはチャート次第ということだ。
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