日本、大丈夫か・・・【西村剛】

著者:西村剛
投稿:2021/04/12 18:30

海外投資家の思考とは。

米国ダウ指数やSP500が最高値を更新しているにもかかわらず、ここのところ日本株はパッとしない状況が続いています。

その理由を考えたときに頭に思い描いたのが、
「日本、大丈夫か・・・?」という外国人投資家の声です。

日本人の私達からすると、今の感染拡大局面というのは、「またかぁ。自粛自粛とだけ言われてもなぁ・・・」という感じで、それほど深刻にとらえていないのかもしれません。

しかしながら外国人投資家の視点で今の日本を見れば、
・再度の緊急事態宣言もあり得るほど感染再拡大している・・・
・にもかかわらずワクチンの接種がぜんぜん進んでいない・・・
・オリンピックの中止もあり得そう・・・

とマイナスの要素が多いように感じます。ですので、経済正常化がほど遠い日本市場の株を買うよりは、ワクチンの接種がどんどん進んでいる米国市場の株式を買うほうが理に適うと考えてもおかしくはないのかもしれません。

日本株の売買に占める海外投資家のシェアは約6割です。その海外投資家の視点でみると今の日本株は、「コロナの感染再拡大で経済正常化も遠のきオリンピック中止の可能性もあるリスクの高い株式市場」ととらえられているのかもしれません。

そんな海外投資家の懸念が払拭されるとすれば4月下旬から始まる「企業の決算発表」でしょう。好決算が続けば海外投資家による再度の日本株買いもあり得ますが、それまではむしろ日本株は売られる可能性が高いのかもしれません。

このような状況ですので今の日本株市場については、いつ暴落が起こってもおかしくはないと考えています。今はしっかりとリスク管理を徹底しながら暴落に備えて準備をしておく局面です。暴落に強い逆張り戦略に磨きをかけておきましょう。

西村剛
フェアトレード株式会社 代表取締役
配信元: 達人の予想