弱気相場に転換 下方の埋め残した窓を目指す
昨日の米国株式相場は下落。ダウ工業株 30 種平均は 96.95 ドル安の 33430.24、ナスダック総合指数は 7.21 ポイント安の 13698.38 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 29625 円付近での推移。したがって、本日の東京株式相場はやや軟調スタートを想定。下値を試すものと思われる。
日経平均の日足チャートでは昨日、買い一巡後に大失速。長い陰線が出現した。下値メドとして考えられていた下方の窓も突き抜けており、弱気相場に転換。上方に壁があることが意識されている。短期的には下方の埋め残した窓を埋めやすく、本日はそのまま下落することになるだろう。
焦点となるのは、下方の窓下限(29585.46 円)に到達したときに、達成感がでるか否か。基本的には「ボックス相場」であり、近くの窓を埋めることで、方向性を失う可能性がある。29600円付近は「居心地の良い場所」となることも考えられ、しばらくこの水準に留まるかもしれない。
それでも投資家は「売りスタンス」を続ける必要がある。すでにチャートが崩れており、良からぬ下落に見舞われる可能性があるからだ。足元で米長期金利の上昇が一服。為替が円高で反応していることは全体相場にとっては悪材料。コロナ感染拡大、永田町では早期解散説が出るなど、政治的な不透明要因も見逃せない。
そういったなか、東芝(6502)に対しての海外ファンドによる買収提案は、注目を集めることになりそうだ。特殊技術を持つ企業や低PBR銘柄など、改めて日本株を見直す機会になるだろう。いったんグロース株を売って、バリュー株を買う動きが強まるかもしれない。
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