市場は米長期金利の動向を警戒
本日の日経平均は 121.07 円安の 28743.25 円で取引を終了した。朝方は米株高、円安を好感して買い先行となったものの、買い一巡後は上値の重い展開。後場に入ってからマイナス圏へと転じた。
日経平均の日足チャートでは、大陰線が出現。上方の窓埋めを拒否する形で下落しており、相場の弱さを示している。先週末時点で「窓・ひげ理論」では、「上方に窓、下方のひげ」という形となっていた。需給的には上方の窓を埋めやすくなっていただけに、これはかなりショッキングな動き。寄り付きで空けた窓もあっさり埋めており、弱気相場は継続となった。下ひげによる一定の買い支えは期待できるものの、万が一、これをブレイクした場合には、かなりの下落相場が予想される。「軸は大きく下向き」ということになり、「暴落のサイン」と受け止められるのだ。
市場が警戒しているのが、やはり米長期金利の動向だ。足元で年 1.56%台まで上昇しており、かなり不穏な動きとなっている。先週末の米雇用統計は予想以上の改善。原油価格は上昇しており、インフレ懸念が強まっている。米議会は 1.9 兆ドルの追加経済対策を発表しており、米財政悪化も懸念されている。すべてが米長期金利の上昇につながっており、それが株式市場にダメージを与えている。黒田日銀総裁が長期金利に対してややハト派の発言をしたことで、日本の長期金利の上昇は抑えられている。それが日米金利差の拡大を促し、結果的に円安を助長している。それ自体は日本の輸出関連株に追い風になっているものの、米長期金利が半導体関連などのハイテク株の重しに。全体相場の足を引っ張っている。投資家はさらなる下落に備えて、もう一段、シートベルトをきつく締める局面だ。
<マーケット・ストーリー>
白い下ひげのおっさんは単なる冷やかしなのか・・・。ただただ眺めるだけで何もしてくれない。「救世主」と期待した俺たちは単なるバカだったのか。「もしかしたら、サンタクロース?」と淡い期待も抱いたが、今のところプレゼントの気配は何もない。
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