弱気相場継続 日米の長期金利上昇を懸念
昨日の米国株式相場は下落。ダウ工業株 30 種平均は 121.43 ドル安の 31270.09、ナスダック総合指数は 361.04 ポイント安の 12997.75 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 29290 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は軟調スタートを想定。下値を試すものと思われる。
昨日の日経平均は上昇したものの、その幅は極めて限定的。本格的な上昇を示すものではなかった。本日は米長期金利が再び上昇したことや、米ハイテク株が下落したことを嫌気して、日経平均は売り先行となりそうだ。
目先、下値メドとして意識されるのは、下方の窓(28785.71 円―28817.60 円)である。現在は弱気相場が継続しており、ここに到達するまで調整一巡感がでない。「窓・壁・軸理論」においては、軸が下向きに傾いている(相場のトレンドは下向き)可能性が高く、どうしても売り圧力がかかりやすい。市場は今後の不安材料を念頭に、下方向で反応することになりそうだ。
ただ、緊急事態宣言の延長は、ほとんど織り込み済みの内容。いずれ解除することになり、それ自体は悪材料視されないだろう。東京オリンピックも、最悪、無観客、日本人だけという選択肢もあり、開催の方向で進んでいる。海外からの観光客が来なければ、経済効果は限定的だが、株価に与える影響はそれほど大きくないだろう。すでに市場は諦めているからだ。
市場にとってもっとも恐怖なのは、日米ともに長期金利の上昇だ。2週間後に重要な会議を控えており、投資家はそれに戦々恐々としている。投資家は「売りポジション」を持ちながら、その「恐怖度合い」を推し測ることになる。
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