チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。
SUBARU <7270> 【 2→2+】
「主要北米の回復が早まる、通期計画を上方修正」
4日、21/3期上期(4-9月)決算を発表。上期は1Q(4-6月)を中心に新型コロナ影響を強く受け、世界販売台数が前年同期比27.9%減の363千台と大幅に落ち込み営業利益は同67.7%減の306億円となった。ただし、2Q(7-9月)のみでは北米でのコロナ禍からの販売回復等により世界販売台数が同4.6%減の230千台まで回復し営業利益は同17.6倍の462億円となり1Qの▲156億円の損失から黒字化した。また品質関連費用の減少等により前年から大幅増益となった。会社は通期計画を上方修正、TIWは修正計画上振れを予想。
予想ROE:5.0% PBR:0.9倍、来期予想PER:10.6倍、来期予想EPS成長率:72%株価(11/6終値): 2,091.5円
Fモデルによる理論株価:3,625円(11月5日by高田悟)
豊田通商 <8015> 【 2+→2+】
「自動車分野が回復に向かい1Qを底に2Q業績は大幅に改善」
21/3期上期(4-9月)は自動車分野中心に1Q(4-6月)に新型コロナ影響を強く受け営業利益は前年同期比33.7%減の719億円、純利益が同47.3%減の416億円と大幅減益となった。ただし、2Q(7-9月)のみでは新型コロナ禍からの自動車分野やアフリカ本部の回復等により営業利益は前年並みの528億円となり、純利益は税金費用改善などから同20.3%増の283億円と増益となった。因みに2Qの商品本部別の粗利益は自動車分野が金属は前年同期比94.4%と前年並み近くまで回復し、グローバル商品・ロジスティクスは同87.3%(1Qは同49.8%)、自動車は同81.9%(1Qは同64.1%)まで回復した。また、非自動車関連は概ね堅調に推移し、アフリカ本部は薬関係堅調、飲料やリテール改善等により粗利益、純利益とも増益に転じた。
予想ROE:6.6% PBR:0.9倍、来期予想PER:8.6倍、来期予想EPS成長率:38%株価(11/6終値):3,145円
Fモデルによる理論株価:4,245円(11月6日by高田悟)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)
〔 http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw 〕
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。
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