チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。
任天堂 <7974> 【 新規→1】
「Nintendoブランド及びSwitchは過小評価、グローバルIT企業としての再評価始まる」
投資評価は「1」(Buy)として、新規カバー開始。ターゲットプライスを時価総額10兆円に相当する76,000円と置く。時価総額10兆円(株価76,000円)は、1)23/3期予想EPS 3,508.8円の約20倍[予想PER 21.7倍]、2)同社の現預金控除後の株主資本(6,705億円)15倍以上[実質PBR 15倍以上]の2点から設定した。日本において数少ないグローバル事業の展開を実現しているデジタル・クリエイティブ企業として、評価不足は否めない。規模の格差はあっても米国IT企業と同様の株価バリュエーションは可能と考える。
予想ROE:19.9% PBR:4.9倍、来期予想PER:18.5倍、来期予想EPS成長率:25%株価(10/23終値): 55,030円
Fモデルによる理論株価:47,459円(10月21日by藤根靖昊)
トランザクション <7818> 【 2+→2+】
「20/8期は計画を上回って着地、21/8期は特需剥落から減収減益見込む」
20/8期決算(10月14日発表)は、売上高は前年同期比+12.3%、営業利益は同+36.9%と計画を上回って着地した。イベント物販、トラベル関連、ペットウェア関連等が新型コロナの影響から不振であったが、エコバッグ、衛生用品が大きく伸びた。販路別売上では「EC事業及び小売り事業」が前期比+23.5%増。小売り事業が「vape studio」の不採算店撤退から▲33%となった一方で、EC事業は+64%とリモートワーク拡大から大きく伸張した。投資評価は、「2+」(Outperform)を維持する。足元はマイナス影響が見込まれるものの、コロナ禍の終息後は、シャープな業績拡大が期待されるだけに、下値は限定されると考える。押し目を拾いつつ“タイミング待ち”で臨みたい。
予想ROE:16.3% PBR:3.0倍、来期予想PER:14.7倍、来期予想EPS成長率:20%株価(10/23終値): 944円
Fモデルによる理論株価:1,140円(10月22日by藤根靖昊)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)
〔 http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw 〕
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。
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